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夏の歌舞伎 [歌舞伎]

蒸し暑い日曜日。今日は、「大阪松竹座新築開場二十周年記念
七月大歌舞伎 関西・歌舞伎を愛する会 第二十六回(夜の部)」
を観に行ってきました。
7月大歌舞伎.jpg 
夜の部の演目は、“再春菘種蒔 舌出三番叟”、“通し狂言 盟三五
大切”より序幕・二幕目・大詰でした。
IMG_3476.JPG 
昼の部には、大阪の夏と言えばこの演目って感じで染五郎さん
の“夏祭浪花鑑”もあったんですが、今回は、片岡仁左衛門さん
の“盟三五大切”が観たくて夜の部にしました。

先ずは、“舌出三番叟”。三番叟には鴈治郎さん、そして千歳に
壱太郎さん。ユーモラスで華麗な舞を楽しませてもらいました。
が、3階席からは舌出しまでは確認できませんでした!

そして、楽しみにしていた、仁左衛門さんが薩摩源五兵衛を演
じる“通し狂言 盟三五大切”。
盟三五大切.jpg 
作者は四谷怪談で有名な鶴屋南北。源五兵衛は、実は赤穂義士
の不破数右衛門と言うことで、忠臣蔵の外伝のような様相を呈
し、本編には登場しませんが、源五兵衛が浪人になる発端にな
った事件(金が要るようになったきっかけ)に、四谷怪談の伊
右衛門もからんでたり(小万と三五郎が越していった部屋が、
お岩さんの住んでいた部屋と言う設定は、ちょっと笑いました
が・・)と、陰惨な話の裏側に忠義、親子愛、夫婦愛と人間関
係が複雑にからんだ、多重構造の面白さが楽しめる作品でした。
が、切り落とした女の生首を抱え、雨の中、傘を片手に花道を
去っていく源五兵衛の姿と生首に飯を食べさせようとするシー
ンは、夏っぽくゾクッとしました(冬の話ですが・)!怖い。

源五兵衛をだまし金を巻き上げる芸者小万には時蔵さん、そし
て、笹野屋三五郎には染五郎さん。源五兵衛の家来六七八右衛
門には松也さん、三五郎の父了心には松之助さん、小万の兄で
家主で幽霊のくり廻しの弥助には鴈治郎さん、芸者菊野には壱
太郎さん、源五兵衛の伯父富森助右衛門には錦吾さん、ごろつ
き勘九郎には橘三郎さん、仲居お弓には吉弥さんなどなどの面
々が出演されています。

前半の小万に入れあげているのんきな源五兵衛から、後半のだ
まされたと分かり、冷静に狂気し、関係者を次々に惨殺し、乳
飲み子をその母(小万)に刀を持たせて刺し殺させる源五兵衛
を演じてらした仁左衛門さん。
会場中が息を呑むほどの迫力でした!やっぱり凄い!

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