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お彼岸の京都でゆるい絵 [美術館]

朝方風は吹いてましたが、台風も遠のき昼からは青空も
のぞいたお彼岸の今日は、見たい展覧会に行ったついで
と言ってはなんですが、西本願寺にお参り。(家の宗派
とは違いますが・・まぁ~同じ仏教ってことで)
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22年まで阿弥陀堂の内陣が修復中ってことで、御影堂の
親鸞さんが席をゆずって、ご本尊の阿弥陀如来さまが中
央にお祀りしてありました。南無阿弥陀仏。

目的の展覧会は、西本願寺の向かいにある龍谷ミュージ
アムで開催中の「日本の素朴絵 ゆるい、かわいい、たの
しい美術」。
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会社の事務所のホワイトボードに龍谷ミュージアムの招
待券(展覧会を指定してないフリーの券)が、マグネッ
トで数枚貼ってあったんですが、誰も持ていかなしちょ
うど面白そうな展覧会がはじまったので、いただいて足
を運んだ次第です。
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5部構成に分かれていて、第1章は絵巻と絵本。最古の絵
巻と言われるお経の上に挿絵を描いた“絵因果経断簡”か
らはじまり、清盛の福原遷都の折の人柱を描いた話はゆ
るくないけど絵がゆるい“つきしま絵巻”、玉手箱の煙が
浦島の頭に突き刺さっているとしか見えない“うらしま
絵巻”、釣り竿を持って踊ってるとしか見えない海幸山
幸の神話を描いた“かみ代物語絵巻”、子供を蛇に食われ
た雀の夫婦が巡礼の旅に出ると言うこれも話はゆるくな
いけど絵がゆるい“小藤太物語絵巻”、鼠の嫁にされそう
になる娘を描いた“鼠草子絵巻”、実は京都で作られてい
たけど何故か“奈良絵本” などなど、いきなりゆるい絵巻
が並んでいて心奪われました!

第2章は庶民の素朴絵と題して、漫画のようにコマ割り
して聖徳太子の年齢ごとの伝説を描いた“聖徳太子絵伝
屛風”と同じようにコマ割りして描いた“平家物語屛風”
はゴチャゴチャしてて絶妙に絵が下手なところがイイ
感じ。それと素朴絵の代表格って感じで大津絵も並ん
でいました。

第3章は素朴な異界ってことで、仏軍が地獄に攻め込ん
で釜茹での釜も割れ、鬼たちが逃げ惑う“仏鬼軍絵巻”。
おならで妖怪退治の“神農化物退治絵巻”、 UFOが描か
れた“漂流記集”、“大坂城堀の奇獣 ”、件を描いた“クタ
ヘ”など。

第4章は知識人の素朴絵で、こちらは意図的にゆるく描
いた若冲、白隠、仙厓、鉄斎、光琳、大雅、蕪村などな
どの絵が並んでいました。が、あんまりゆるさは感じず。
ゆるキャラで例えるなら、プロが企画した“くまモン”と
“ふなっしー”の違いって感じです。そんな中でも耳鳥斎
の挿絵と南天棒の“雲水托鉢図”は面白かったです。

最後の第5章は立体に見る素朴ってことで、小脇にイノ
シシを抱えた埴輪、小さな誕生釈迦仏立像、ぽっちゃり
メタボな薬師如来坐像、顔がちょっと笑える狛犬、円空
と木喰の仏像がなどが飾ってありました。

普段、美術館では王侯貴族の間で珍重された完成度の高
い絵を見ることが多く、それはそれでもちろん素晴らし
いんですが、今回、庶民の間で楽しまれてた絵巻や布教
のために宗教画など、かなりゆるゆるの世界を垣間見る
ことができて、めちゃ面白かったです。

素朴絵鑑賞前の腹ごしらえは、西本願寺近くのうどん屋
「大阪屋」さんで京都風たぬきをいただきました。
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あげ入りあんかけの京都風の他に、天かす入りの東京風、
かしわの入った名古屋風、きつねそばの大阪風というた
ぬきのメニューもありました。
生姜の風味とダシのきいたあんかけのつゆと柔らかめの
細うどん美味しかったです。

そして、龍谷ミュージアムからの帰り、お彼岸てことで
「京菓子司 松屋」さんの巨大なおはぎを購入。
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めちゃデカイてめちゃ甘いおはぎ。上品じゃない京都っ
て感じで好きです。美味しい!

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