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バタバタの秋寄席 [落語]

秋の風が爽やかだった日曜日。今日は、動物園前の道楽亭
に十月昼席を聴きに行ってきました。
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本日の演目。開口一番は坊主頭で寂聴さんみたいな雰囲気
の米輝さんで“狸の賽”、ある男に助けられた狸が恩返しで
サイコロに化けて博打の手助けをするって話です。が、ま
くらの楽屋話で、ざこばさんを中心にお客さんの入りの予
測をするって話が面白く、今日は入んないだろうなと思い
ながらもざこばさんの手前あまり少ない数字が言えないっ
てところの情景が浮かんで笑えました(開口一番の人がま
くらを話すなんて珍しんですが・・おいおい理由がわかっ
てきました)。

次は、雀五郎さんで“短命”。近所の大店の主人が3回死んだ
と言う不思議なフレーズから話がはじまるんですが、家付
きの美人の奥さんに婿入りし、時間がたっぷりあって奥さ
んが美人だと男は命が短くなると聞かされた男が、自分の
奥さんを見て長生きを確信すると言う失礼な内容です。雀
五郎さんは何事も無くいつものように淡々と。

そして事前のプログラムでは、その次は紅雀さんだったん
ですが、舞台に登場したのは団朝さん、そして紅雀さんが
まだ来てない旨の説明。バタバタした感じで落語って気分
でもないのでってことで、“あぁ紅雀~小話くちなし”って
感じで、まくらと小話を披露してくれました。終わりしな
に紅雀さんが暖簾から顔を出して終了。

中トリは雀喜さんの“花筏”、相撲のネタで、提灯屋のおや
っさんが病気の大関花筏に化けて地方巡業に行き、病気の
旨は先方に伝えてあるので、土俵入りだけすればいいと言
われていたが、調子にのって食うわ飲むわであげくに夜這
いまでやったから、千秋楽にめちゃくちゃ強い地元の素人
相撲の若者と相撲をとるはめになりって噺です。

中入り後、順番的には団朝さんと入れ替わりで、紅雀さん
登場。すっかり忘れて競馬の結果を見てたら携帯が鳴って、
雀喜さんが慌てた感じでどうしたんですか?今日出番です
よ!と言われてビックリ!慌てて夏物の着物を抱えて道楽
亭へって話の後、落語は“義眼”、今夜のお詫びの飲み会を
想像しながらの、目玉を飲んじゃう酔っぱらいの男の場面
が繰り広げられました。諸々あいまって笑えました。

最後は千朝さんで、紅雀さんのゴタゴタとは別世界の空気
でいつものように落ち着いた雰囲気で“抜け雀”を披露。文
無しの若い絵師が宿に泊まり、宿賃の代わりにと衝立に描
いた雀が、朝日を浴びると衝立から抜け出すと評判になり
宿は大賑わい。そこに老人が現れ、衝立の絵を見た老人が、
このままでは雀が死ぬと言って鳥籠を描き入れる。が、そ
の籠を見た雀を描いた若い絵師はって噺。

終演後、寄席の前で団朝さんに殴られて血を流した紅雀さ
んらがお見送り(もちろんドーランです)。

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