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早くもクリスマス気分 [観劇(他)]

ひんやりする空気の中、今日は、谷六にあるギャラリー
“+1art”さんで開催しているチャリティ・オークション展
「小さいわたしたち」を観に行ってきました。
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今回は、長谷川英祐さん著の“働かないアリに意義がある”
を題材に、地球上における社会的生物の大先輩であるアリ
に学びながら、同じ地球の上で社会的な生物として生きる
人間の営みを155×155×60mmの小さな箱を使って表現
すると言うもので、正方形の箱の中に50人の作家さん想い
が詰まった作品がずらりと並んでいました。
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大好きな陶芸作家山下裕美子さんはアリが好きな飴と包み
紙を陶器で表現、岩絵具を何層も塗り重ねることで発光し
ているように見える石橋志郎さんの作品、細やかな刺繍と
裏から飛び出した刺繍糸の対比が面白い池田慎さん、磁石
付きの足で綱渡りをする浮川秀信さんの可愛いアリのオブ
ジェ、10Bの鉛筆でびっちりと塗りつぶし不思議な輝きを
放つ加地英貴さんの箱と同じく箱を数字で埋め尽くした柴
田龍平さん、箱の中の物が透けて見えているような佐藤雄
飛さんの不思議な版画、笹岡敬さんは+1artの模型で天窓
から覗くと光が変化する次の個展の構想(面白そうで楽し
み)、藤本由紀夫さんの箱はtheyと刻まれたアクリル板、
刻むと言えばお線香で365人の顔を刻んだ山本直樹さんの
作品は上からスティックシュガーを振るとその顔が現れる
仕掛け、山本雄教さんのエンボス作品は人が描いてあるっ
てことでしたが光の加減で確認できず、石の吹き出しがカ
ワイイ葛本康彰さん、角のとれた河原の石を四角い石から
彫り上げた多羅信綱さん、石と言えば石で描く倉貫徹さん、
+1artさんから45秒の場所にあるアトリエで制作をする中
島麦さん、ストローの白い花の咲く長沢優希さんの白の世
界、Starと言う唇の動き(音)を白い口紅でビジュアル化
にした林葵衣さんのセクシーな作品などなど、アート祭で
もよくお名前をお見受けする方も多く、小さいですがどれ
も個性的で工夫が凝らしてあって見応えありました。
(詳細はこのHPを見てください)
今回も1点金額を付けさせてもらいました。どれを選んだ
かは秘密です。さてさて今回は買えるかな?
売上額の一部を途上国の女子教育を支援するマララ基金に
寄付されるそうです。

次は、深江橋にあるギャラリー“ギャラリー ノマル”さんで
田中朝子さんの個展「blanc」を拝見。
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タイトルの“blanc”は、フランス語で白を意味するそうで、
白をテーマに展示室の中央には白い小部屋が設置され角が
丸まって強いライトで照らされホワイトアウトしたような
空間を体感することができました。
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真っ白なグラニュー糖が敷き詰められた箱、透明から白ま
でのグラデーションが美しガラス瓶、ミルクとウォーター
のクラウンの写真、白いカップの写真の上にミルクを垂ら
しあたかもミルクがカップに入っているように写した写真
などなど目くるめく白の世界が広がていました。
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なんだかだまし絵の中に迷い込んだような不思議で楽しく
っておしゃれな展覧会でした。

そして夜は、長堀橋の島之内教会に遊佐未森さんの「クリ
スマス・コンサート2019 pianoel 大阪篇」を聴きに行き
ました。
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登録有形文化財に指定されている島之内教会の厳かな雰囲
気の中、クリスマスコンサートってことでいきなり“赤鼻の
トナカイ”でスタートした遊佐未森さんのライブ。
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ギターは西海孝さんで、フルートは今朝ロンドンから帰っ
てきてそのまま大阪に乗り込んだというMiyaさん。
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30年ぶりに披露したという“M氏の幸福”や懐かしい“僕の森”
などなどからはじまり、耳なじんだ曲も楽しみつつ、間々
でクリスマスっぽくって感じで、チャイコフスキーくるみ
割り人形のお茶の歌ではまさかのアンコールで続けて2回の
演奏。最後は、“きよしこの夜”を遊佐未森さんの歌、Miya
さんのジャズフルート、そして皆で合唱して終演とまりま
した。

昼ごはんは、ひんやりするので温まろうと思って、谷六の
ロシア料理店「カフェ ボーチカ」さんでボルシチランチを
いただきました。
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熱々で具だくさんの赤いスープとほのかに酸っぱい黒パン
の組み合わせがめちゃ美味しい!食後は健康的にルイボス
ティー。

明日から師走!なんやかやで今年もあと1ヶ月ですね!
速ゃ。。。

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晩秋の淀川 [雑記]

関西方面、秋に入っても寒いようなそうでもないような
日々が続いてましたが、そろそろ師走って時期になって
思い出したがごとく急に冷え込んできました。

そんな季節の淀川河川敷の晩秋風景は、太子橋中公園の
イチョウと葉桜の紅葉。
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太子橋中公園はその昔、苗圃だったところだそうで、秋
になると黄色に色づく御堂筋のイチョウもここで育てら
れたそうで、残ったこのイチョウは御堂筋のイチョウと
兄弟だと言われているそうです。

そして、春にはピンク色の花弁がこんもりと咲きほこる
桜の巨木。
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秋には朱色の葉っぱを楽しませてくれます。

そして、城北わんどでは、早くも渡ってきた数羽の渡り
鳥がのんびりと泳いでいました。
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さらに寒さが進むと渡り鳥の数も種類も増えて、ちょっ
とした渡り鳥の楽園状態になります。(それと逆行して、
へら鮒釣りのおじさんがめっきり減っていきます!)

そして大川につながる毛馬の閘門では、こちらも冬の恒
例って感じで、カモメの列ができ始めていました。もう
少し寒くなると瀬戸内の女木島にある木村崇人さんの作
品“カモメの駐車場”のごとく、柵の上にカモメがずらり
と並ぶ風景が楽しめます。

秋も深まってきたなと思いながら、紫芋できんとんをつ
くってみました。
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見た目のインパクトとは裏腹に上品な味わいです。美味
しい!自画自賛。

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いつももやもやする近松の心中物 [文楽]

今日は文楽鑑賞仲間の方々と、国立文楽劇場に「令和元年
十一月文楽公演 (第一部)」の千穐楽を観に行ってきました。
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今回の第一部の演目は、近松門左衛門作「心中天網島」の
北新地河庄の段、天満紙屋内の段、大和屋の段、道行名残
の橋づくしでした。
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最初の“北新地河庄の段”、浄瑠璃は織太夫さんと清介さん、
奥は呂勢太夫さんが休演ってことで津駒太夫と清治さん。
紙屋治兵衛(勘十郎さん)と言う、女房おさん(清十郎さ
ん)と二人の子供がいるのに、曾根崎新地の遊女紀の国屋
小春(蓑二郎さん、河庄の段でちょっとだけ簑助さん)に
入れあげ、恋敵の江戸屋太兵衛(勘壽さん)に小春を身請
けされそうになって心中をしようと約束。それを知った治
兵衛の兄粉屋孫右衛門(玉助さん)が、侍に化け小春の真
意を探るのと治兵衛を諭しに来る。小春はおはんから手紙
を受け取り治兵衛つれない態度を取るが、それに腹を立て
た治兵衛は小春に手をあげる。小春の真意を知った孫右衛
門が仲裁し治兵衛を引きずって帰っていく。

次の“天満紙屋内の段”の浄瑠璃は、希太夫さんと清馗さん
に呂太夫さんと團七さん。炬燵でふて寝している治兵衛。
小春が身請けされるとの噂を聞いた孫右衛門と母が治兵衛
を訪ねてくるが、身請けするのが治兵衛ではないと判って
ほっとする。が、身請けの話を聞いた治兵衛はおいおい泣
いている。見かねたおさんは手紙の話をして金を渡そうと
するが、おさんの父が現れ二人を離縁させる。望みを失っ
た治兵衛は小春との心中を決心する。

そして“大和屋の段”の切は咲太夫さんと燕三さん。心中を
決めた治兵衛と小春、怪しまれないように先に店を出て隠
れている治兵衛。そこに孫右衛門が訪ねてくるが治兵衛が
先に帰って小春は2階で寝ていると聞きとりあえず安心し
て別の場所に治兵衛を探しに行くが、孫右衛門が去った後、
大和屋から小春を連れ出し心中へと向かう。

最後の“道行名残の橋づくし”は、三輪太夫さん、睦太夫さ
ん、靖太夫さん、小住太夫さん、文字栄太夫さん、清友さ
ん、團吾さん、友之助さん、清公さん、清允さんの掛け合
い浄瑠璃。タイトルの通り、橋づくしの浄瑠璃になってい
て、北新地の蜆川から大江橋、なにわ橋を横目に天満橋を
渡り、今の造幣局の向かい銀橋(桜宮橋)を渡ったドン・
キホーテの裏手あたりにあった大長寺で、治兵衛は小春を
切り殺し、自分は小春の真っ赤な帯揚げで首をくくる。
と言う話ですが、ただただ治兵衛と言うどうしようもない
馬鹿な男に巻き込まれ、遊女の小春が殺されるかわいそう
な話にしか思えない現代人の私です。でも、こんな話今で
もちょこちょこニュースでやっているので、時代背景は変
わっても人は変わらないってことでしょうね。。。

話の内容はともかく、今回、清治さんと燕三さんの三味線
を久々にまじかで聞かせてもらって、やぱり素晴らしかっ
たです。
燕三さんと言えば、幕間にロビーに出たら台風被害の募金
を呼び掛けてらっしゃいました。ちょっとだけですが募金
させてもらいました。
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観劇後、ロビーでは、第二部の仮名手本忠臣蔵がらみだと
思いますが、赤穂市の観光PRでお塩をいただきました。
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文楽観劇の後は「中国家常菜 楽活」さんでちょっと早めの
夕食会。
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久しぶりでしたが、変わらず美味しい料理でした。ご店主
の好意でお店を4時に開けていただきました。感謝です。

チケットの手配から食事会のセッティングまで、何から何
までお世話になって、本当にありがとうございました。

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捨てられた女性の絵 [美術館]

11月下旬とは思えないようなポカポカ陽気に誘われ、いた
だき物の招待券もあったので、今日は、あべのハルカス美
術館に「ラファエル前派の軌跡展」を観に行ってきました。
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ラファエル前派と言うのは、19世紀中盤あたりのイギリス
で起こった美術運動だそうで、ルネサンスの巨匠ラファエ
ロを手本とするロイヤル・アカデミーの美術教育に異を唱
えた若き画家ホルマン・ハント、ロセッティ、ミレイの3人
を美術批評家ジョン・ラスキンが擁護し、その後、バーン
=ジョーンズやウィリアム・モリスらも第2波として活動
に加わり、その後の美術史に影響を与えるムーブメンにな
ったみたいです。
個人的には、あまり積極的には見ない分野の絵で、ラファ
エル前派と言う文言くらいは、目にしたり耳にしたりして
ましたが、ミレイの“オフィーリア”とロセッティの面長で
エキセントリックな雰囲気の女性の絵くらいのイメージし
かなかったです。

先ずは、ラファエル前派の産みの親とも言えるジョン・ラ
スキンの紹介って感じで、会場に入ると、モネの“印象 日
の出”を思わせるターナーの“カレの砂浜 引き潮の餌取り”
が目に飛び込んできます。そこからしばらくは、ターナー
やラスキンのスケッチや書籍が並んでいました。

そして、いよいよラファエル前派の展示がはじまり(一部
写真撮影も可能です)、ミレイ、ロセッティ、ホルマン・
ハントの作品が並んでいました。
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神話や聖書を少し過剰演出気味の写実で描いた耽美主義的
な雰囲気が漂っている中、小さな作品でしたがミレイの絵
は独特な輝きを放ってました。(写真の女性の作品は“結
婚通知 捨てられて”と言うタイトルで、婚約破棄になった
女性を描いたものだそうです。が、なぜわざわざそこを
描く!って気もします!苦笑)

後半は、バーン=ジョーンズとウィリアム・モリスの壁紙
などのデザイン画も多数飾ってありました。

招待券をいただいてなかったら足を運んでいなかったであ
ろう展覧会でしたが、150点あまりの作品が並んでいて見
応えもありましたし、なんとなく言葉だけ知っていたラフ
ァエル前派の全容がイメージできる面白い展覧会でした。
会場内の解説曰く、作者の意図や背景や文脈が重視される
現代のアートとは真逆で、背景や物語や作者の想いより画
面の美しさを追求した唯美主義的な絵画活動だったそうで
す。昨今のアートを取り巻く面倒な状況を見ていると、そ
れはそれで有りかなとも思います。

帰りに物産展に立ち寄ってつるさき食品さんのサンチー(三
角チーズパン)を買って家路につきました。
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ピンポイント過ぎるご当地グルメって感じですが、大分の
高校の購買部で売られているパンだそうで、三角に切った
食パンにチーズクリームを挟んでメロンパン風の皮で包ん
だパンだそうです。

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美術館に只で入れる日 [美術館]

少し雲は大目でしたが、秋晴れのぽかぽか陽気だった本日。
11月の16日と17日を中心に関西2府8県の600以上の文化
施設(主に美術館や博物館の常設展)が無料で利用できる
イベント「第17回 関西文化の日 2019」の一環として万博
記念公園も無料で入れるってことで、東の広場でやていた
「ロハスフェスタ万博 2019 Autumn 2nd」をひやかして
きました。
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手作り雑貨、アンティーク、クラフト、ファッション、健康
グッズなどなどのブースが並び、いつものごとくお客さんも
いっぱいで賑わってました(広場の周囲にはキャンプ用のテ
ントが幾重にもはられていていかにもって雰囲気です)。

お昼は「自家製パンのサンドイッチカフェ初花」さんのブー
スで、一枚ずつ直火で焼いた熱々のハムチーズホットサンド
をいただきました。
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香ばしく焼けたパンも中に挟んであるハムもめちゃ美味しか
ったです。

公園に入れるだけではなく、大好きな国立民族学博物館(み
んぱく)も無料で入れるってことで、常設の会場でやている
企画展「アルテ・ポプラル メキシコの造形表現のいま」を拝
見。
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解説曰く、アルテ・ポプラルとは、芸術家の作品ではなく職
人さんや一般の人びとの造形表現の総称だそうで、コラの仮
面、ウイチョルの毛糸絵、陶器、ユダ人形、カラベラ(骸骨)
、メテペックの生命の木などなどが展示してありました。
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古代文明とキリスト教など植民地時代のスペインの文化が融
合した、生と死や神話や聖書の世界などが極彩色の独特の造
形で表現してあり、想像以上に面白かったです。


1階のエントランスでは能勢町山辺に残る大阪府無形民俗文
化財“山辺の獅子舞”の実演も行われていました。
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少しだけ眺めさせてもらったんですが、厳かな雰囲気の獅子
舞でした。

みんぱくの向かいにある大阪日本民芸館にも只で入れたので、
秋季特別展「多々納弘光の仕事 出西窯を育み、民藝に生きた
陶工」も楽しませてもらいました。
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多々納弘光さんは、はじめて名前や作品を目にする方でした
が、島根県出雲の出西窯の立ち上げのメンバーだそうで、柳
宗理氏を師事し民藝運動の担い手として作品を世に送り出し
た人だそうです。
ろくろは使わず型で作品を作るという手法で作られた作品は、
厚みがあってどっしりとした風情で、なんとなくステレオタ
イプ的にイメージする民芸って感じの品でした。出西窯の色
々な作家さんの作品も展示してありました。
最後に常設展示のコーナーには、青森や秋田の蓑が飾ってあ
って独特の風情で思わず見入ってしまいました。

大阪日本民芸館前の広場はバラ園になってるんですが、ちょ
うど秋バラが見ごろで美しい花々と素晴らしい香りを堪能し
ました。
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楽しい関西文化の日でした。

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今年も志の輔さんの落語 [落語]

爽やかの秋晴れの中、今日は、毎年楽しみにしている立川
志の輔さんの独演会「志の輔らくご in 森ノ宮 2019」を
聴きに森ノ宮に向かう道すがら気になていたギャラリーも
めぐってきました。

先ずは、谷六の“+1 art”さんで開催している倉貫徹さんと
高橋功樹さんの二人展「虹下の対話 Dialogue under the
rainbow」を拝見。
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倉貫さんの方は、水晶や奇石や河原の石などの鉱物を使っ
てオブジェや絵画を制作する齢70歳あまりの作家さんで、
高橋さんの方は30代で哲学を愛し、フレスコ画などの技法
で、まるで地層や錆びた鉄板のような抽象的な絵画を描く
作家さん。と言う年齢も作風にまったく違うお二人のコラ
ボした展示室は、まるで採掘現場のような風情で、何億年
と言う単位の地質学的な時間を感じられる面白い展覧会で
した。
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ちょうど倉貫さんがいらして、珍しい石や現代アートの現
状の話を聞かせてもらい、石もアートも良いモノを見極め
る目と感性の大切さを教えてもらいました。感謝です。

次は、難波のTEZUKAYAMA GALLERYさんでやっている
井田大介さんの個展「着られた指」と「M×M コレクショ
ン」を拝見。
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井田さんは、彫刻や映像で、インターネットによって急激
にグローバル化が進む世界での産業の構造の危うさや矛盾
を可視化する作品を作ってらして、無機的なトウモロコシ
畑やトラクターで引っ張って裂けるリーバイス、人間の身
体を理想化したギリシャやローマの彫刻と現代のマネキン
(ツイッギーが登場しミニスカートブームか起きたことで
マネキンに膝が作られたそうです)をデータで融合した彫
刻などが飾ってありました。ネット上に無数に存在するロ
ダンの地獄の門の写真データをAIが再構築したオブジェは
近いような遠いような不思議な風情で面白かったです。
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そして、在阪のコレクターM氏とギャラリーディレクター
松尾(M)のコレクションを紹介する「M×M コレクション」
の方は、村上隆さん、名和晃平さん、愛☆まどんなさん、
KAWSさん、梅沢和木さん、KYNEさん、ジュリアン・オ
ピーさんなどなど、今、正に最前線で活躍している現代ア
ートの作家さんの作品が飾ってありました。

そして、CAS(特定非営利活動法人キャズ)さんでやって
いるハンブルク・大阪友好都市提携30周年記念帰国報告展
「WAVES-FREQUENCES (波-周波数)」も覗いてみました。
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6月にハンブルクにて開催したドイツ展の報告会って感じで、
今井祝雄さん、稲垣智子さん、瀧弘子さん、川端嘉人さん、
笹岡敬さんの作品が展示してあります。
ちょうど川端さんのビール瓶のシーソーの調整中でビール瓶
をちょっとづつ動かしてバランスを取る作業を邪魔にならな
い隅の方で眺めさせてもらいました。
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見に行けてませんが、交流展ってことで、今月初旬にはハン
ブルクの作家さんが展覧会を開催したそうです。

そして、本日のメインイベント、立川志の輔さんの独演会
「志の輔らくご in 森ノ宮2019」を聴きに森ノ宮ピロティ
ホールへ。
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本日の演目、先ずは、8番弟子の志の大さんの“一目上がり”、
次もお弟子さんで、7番弟子の志の麿さんの“初天神”。
そして、志の輔さん登場で、最初は新作落語の“買い物ぶぎ”、
仲入り後は、古典で“徂徠豆腐”でした。

“一目上がり”は、あまり上方の方では聞かないネタのような
気がします。ガサツな男が、ご隠居の家で床の間の掛け軸の
ほめ方(賛をほめる)を教わるが、次の家の掛け軸は詩が書
いてあり、その次の家の掛け軸には一休禅師の悟、この流れ
なら次は6だと思って、次の家の七福神の宝船をほめようと
するが・・って話。“初天神”は関西でも子供の出てくる定番
のネタです。

志の輔さんの“買い物ぶぎ”は、ドラッグストアに奥さんの風
邪薬を買いに来たついでに、奥さんから買い物のメモを渡さ
れた屁理屈男の話。昨今、細分化の一路をたどった末の、ほ
とんど同じようなモノが棚にずらりと並んだ製品群の無意味
さを、日ごろほとんど買い物をしないおっさんの目線を通し
て気づかされます。
落語もですが、10年目をむかえたピロティホールでの落語会
や海外公演でのこきりこ節、空港にあるマッサージチェアー
の話などなど
たっぷりと聞けるまくらも楽しみの一つです。

最後の“徂徠豆腐”は、落語だけではなく講談でもよく聞く話
で、火事で焼き出された親切な豆腐屋さんが出世した荻生徂
徠の計らいで、豆腐屋を再建するというところで終わる奴し
か聞いたことがなかったですが、再建して初釜の豆腐を徂徠
に届ける場面は初めて聞きました。ある意味新鮮に聞かせて
もらいました。
この話の約7年後、荻生徂徠は、忠臣蔵の元になった赤穂事
件で浪士に切腹をさせることを進言することになるそうです。
今年、国立文楽劇場では仮名手本忠臣蔵の全十一段を春夏秋
の3公演に分け通しでやていて、志の輔さんもすべての段を
見に来たそうです。

今年も楽しいひと時を過ごさせていただきました。感謝です。

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優雅な沖縄の舞踊 [観劇(他)]

今日も爽やかな秋晴れ、東京では台風の影響で延期になって
いた天皇陛下ご即位のパレード“祝賀御列の儀”で盛り上がっ
ていたみたいですね。
そんな本日、お祝いムードとはあまり関係なく、芸術文化セ
ンター阪急中ホールに「琉球芸能の美と心 組踊」を観に行っ
てきました。
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沖縄の音楽は好きですが、組踊って何だろう?ってくらいの
ノリで見に行った次第です。が、事前にネットで調べるでも
なく、見りゃなんとかなるだろう高をくくって席につきステ
ージを見ると両脇に字幕の装置。。あれ?と思っていたら、
ありがたいことに上演前に国立劇場おきなわ芸術監督の嘉数
道彦さん解説がはじまりました。

第1部は琉球舞踊の演目で、王宮内で演じられていた成人前
の男性の踊り若衆踊の“若衆こてい節”、成人の男性の踊り二
才踊から“高平良万歳”と女性の踊りで女踊の“かせかけ”。
それと庶民の間で演じられていた雑踊から“浜千鳥”と“加那
よー天川”の5曲。
舞台右手に太鼓、笛、琴と三味線を持った歌い手さんが並び、
中央で極彩色の衣装をまとった演者が優雅に舞うと言うスタ
イル。好きな沖縄民謡の軽やかなリズムとは趣を異にするゆ
ったりしたリズムが印象的でした。眠くなるパターンのリズ
ムに敗北。。。

そして第2部が本命の組踊で、こちらも嘉数さんの解説付き。
組踊と言うのは、今からちょうど300年前(1719年)、沖
縄が琉球王国の頃、先ごろ大火に見舞われた首里城で演じら
れたお能のような風情の舞踊劇だそうです。
今回演じられた“執心鐘入”は、ざっくりいうと安珍清姫の物
語やお能の道成寺をベースにしている話。美男子で有名な中
城若松が首里城に赴く旅の途中、人里離れた場所で夜になっ
てしまい、一夜の宿を頼んだ家の娘に言い寄られて逃げ出し、
お寺に助けを求め和尚の指示で釣鐘に隠れる。追いかけてき
た娘はお坊さんたちの制止を振り切て釣鐘に入るが、お目当
ての中城若松は和尚のとっさの判断でその前に逃げていても
ぬけの殻、怒った娘は鬼となり、和尚らと戦うという展開。
組踊の方は、演者がセリフを歌うように語って話を進める感
じで正にお能って雰囲気。ストーリーもなじみがあり、お坊
さんたちのセリフがけっこう笑いの要素もあって、普通に楽
しめました。

終演後、エントランスで演者の方々が並んで記念撮影をやり
つつ、首里城復興の募金も行われていたので、些少ですが寄
付をさせてもらいました。
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仕事がらみで全国おおむね訪問しているんですが、沖縄には
行ったことが無く(飛行機が苦手なので二の足を踏んでまし
た)、いつか首里城を見たいなと思っていたので、火事は本
当に残念です。いち早い復興を祈るばかりです。

芸文からの行き帰り、阪急うめだ店の横を通りかかったんで
すが、今年のクリスマス仕様のショーウィンドウは「Drama
tic Holiday Show!!」と題して、チェコのプラハで活躍する
人形作家林由未さんのくるみ割り人形でした。
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カワイイ人形たちが活き活きと動いて、素敵な物語の世界が
創り出されていました。阪急うめだ店のクリスマスの飾りは、
いつも工夫が凝らしてあって、この季節の楽しみの一つです。

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秋の奈良と言えば正倉院の宝物 [美術館]

朝夕はひんやりしてきましたが、昼は秋晴れでぽかぽか陽気
って感じだった今日は、秋の奈良を代表する展覧会、奈良国
立博物館の「御即位記念 第71回 正倉院展」を観に行ってき
ました。
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本年の正倉院展は、41件の宝物が出陳してあり、そのうちの
4件が初出陳だそうです。

先ず、会場に入ると紅と緑の“牙撥鏤尺”が並び、細かく描か
れた花や動物がなんともカワイイ!
そして、諸々劣化が進んで今は抽象画のような風情の“七條刺
納樹皮色袈裟”もイイ感じでした。金色の波の向こうに極楽浄
土が描かれた“金銀平文琴”は絶品の美しさです。
もともと鳥の羽が衣装を彩っていたという“鳥毛立女屏風”は、
羽の痕跡はありませんが、シンプルに墨で描いた身体に眉の
濃い少しふっくらとしたうりざね顔の天平美人が印象的です。
今回、全6扇がずらりと並んで圧巻の迫力でした。第6扇だけ
が妙に新しい感じで違和感はありますが。。
これが今回の目玉かな?聖武天皇が履いたと言われる儀式用
の赤い靴“衲御礼履”は、足の指とおぼしき形が残っていて、
実際に履いていた痕跡が妙にリアルです。横には靴底の形が
きっちりと刻まれた靴の箱も置いてありました。(靴だけで
はなく鏡とかもですが、正倉院展では必ず入れてある箱も一
緒に飾ってあるのが、素晴らしい。箱に入れていたというの
が劣化を抑えた要因の一つだと言われているみたいです)
他には、仏事の時にお坊さんが手に持って香を炊く“紫檀金鈿
柄香炉”、足の部分の鮮やかな色合いが印象的な“粉地彩絵八
角几”、花の形の角を持つ鹿が描かれた金属製の大皿“金銀花
盤”、今のベルトとバックルの構造が一緒なことに改めて驚い
た“紺玉帯残欠”などなど。
今年も素敵な品を堪能させてもらいました。

そして、正倉院展の帰りにが学園前で途中下車し、こちらも
楽しみにしている生駒山の学園前界隈で開催されている「学
園前アートフェスタ2019」に立ち寄ってみました。
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テーマは2019年ってことで語呂でブレイクだそうで、語呂
だけではなく、今まで招待アーティストさんの展示だけだっ
たのを、今年は、公募も行い8名のアーティストさんを審査
で選び、招待のアーティストさん12名と合わせて20名のア
ーティストさんの作品を展示する試みもされているそうです。

先ずは、駅前の帝塚山学園の構内に展示してある、瀬戸芸の
宇野のチヌでもお馴染みの淀川テクニックさんのゴミの花輪
とゴミが出てくるガチャガチャ。なんともシュールです。
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次は丹羽家住宅。葛本康彰さんの樹脂っぽい網目の壺の彫刻
と揺らめくインスタレーション。奥の部屋では小野サボコさ
んの金属の板を打ち出したインスタレーションが秋の日差し
に輝いていました。
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ギャラリーGM-1では、小柳優衣さんの繊細で美しい銅版画
とレリーフが展示してありました。
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道路際の高台にある風情のある旧福本家住宅(上がるのが一
苦労です)では、公募入選のアーティストさんを中心に展示
がしてありました。
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水島太郎さんの乾漆技法のような技法の彫刻、奥田誠一さん
の焦げた和紙の人型が台所や風呂など生活空間にたたずむイ
ンスタレーション、谷本有沙さんの混沌としてノスタルジア
な街並みの心象風景の絵画、出村実英子さんの金糸や銀糸で
仄かに輝く織物によるインスタレーション、玲翠さんの極細
のペンで描いた模様の世界、Chiaki Akadaさんの創り上げた
無数の蝶が舞う部屋など、どの作品も幻想的で素晴らしかっ
たです。
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離れには、石賀直之さんの超絶な切り絵をモチーフにした作
品が輝いていました。
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文華ホールで、遷都をテーマにした成田直子さんの“みやこ
うつし EYEcon”を拝見。野外展示の木津川アート2018、近
代的な京都駅ビルに置かれたKG+2019も良かったんですが、
3回目のレトロな建物の中に大きな瞳が並んだ風情も素晴らし
かったです。
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淺沼記念館では、二階武宏さんの木版、山本雄教さんの約一
万円分の一円硬貨で描いた一万円札、近藤大祐さんの注射器

で描いた風景画、加藤千佳さんのガラスの彫刻。
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特に札本彩子さんの面白いけどちょっとグロい食品サンプル
の彫刻と釣光穂さんのニットのような可愛くって不思議な陶
芸が印象的でした。
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茶室では、BIWAKOビエンナーレでもお馴染みのあわ屋さん
のナチュラルな音響インスタレーションが楽しめました。
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学園南1-9ガーデンでは、奥田誠一さんが大地を四角く切り
取った野外彫刻も柵の外から眺めることができます。
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学園前駅に戻り、駅前のビルで石賀直之さんの切り絵と小形
栞さんの文様の入ったちょっと不思議な日本画を拝見して大
阪に戻りました。
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スタンプラリーはコンプリートできませんでしたが、秋のひ
と時楽しいアート散策をさせてもらいました。感謝です。
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昼ごはんは、学園前にある中国西安料理の店「王楽園」さん
でビャンビャン麺をいただきました。
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平べったい麺に酸っぱ辛いタレをからめて食べるちょっと不
思議な味の麺でした。不思議と言えば、ビャンビャン麺はこ
んな漢字みたいです。これをそらで書ける人がいるのか?

いつもお世話になっているmarutomomamaさん手作りの柚
子ジャムのお裾分けが梅田のパイルさんに預けてあるってこ
とだったので、大阪に戻ってジャムを受け取って家路につき
ました。いつもありがとうござます。
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神戸で只のアートめぐり [美術館]

三連休の最終日。風が冷たい一日でしたが、いただき物の
展覧会の招待券が有ったのと、関西文化の日の企画で無料
で入れる美術館があったので、今日は只のアートめぐりに
行ってきました。

先ずは、あまらぶアートラボ A-Labでやている「山中sup
lexのみんなと、尼崎にいるあなた」を拝見(無料)。
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滋賀の大津にあるシェアスタジオ“山中suplex”に所属する
アーティスト10人(石黒健一さん、小宮太郎さん、小笠原
周さん、本田大起さん、木村舜さん、小西由悟さん、坂本
森海さん、前谷開さん、宮木亜菜さん、和田直祐さん)の
グループ展で、子供に向けた展覧会と言う企画だそうです。
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入口には小笠原周さんの彫刻、ロビーには前谷開さんのテ
ーブル下の秘密基地が設えてありました。子供が喜びそう
な空間です。
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ルーム1は、靴を脱いで入り、床に座って作品を見たり触
ったりしながら楽しむ部屋になっていて、和田直祐さん、
木村舜さん、小宮太郎さん、前谷開さん、宮木亜菜さん、
小笠原周さん、小西由悟さん、本田大起さん、石黒健一
さんの作品が部屋中にちりばめてあり、かわいかったり不
気味だったりちょっと触りたくなる雰囲気でした。
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隣の倉庫には宮木亜菜さんの粘土の部屋。昨今の水害を暗
示するような泥だらけの家財が印象的です。
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給湯室では小宮太郎さんのオブジェが、グルグル回ってま
した。
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ルーム2は、触ることをテーマにした部屋で、坂本森海さ
んが持ち込んだ原土(陶芸に使う元のどろ)を使ったワー
クショップの作品。本田大起さんは色粘土をお客さんが付
け加えて変化していく作品でした。
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廊下には前谷開さんの写真や木村舜さんのオブジェが点在
していて、ここからは触っちゃだめゾーン。
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ルーム3は、見るだけの部屋で、和田直祐さんの絵画や小
宮太郎さんの立体作品(石黒健一さんと小笠原周さんの作
品も含まれます)が暗がりにスポットライトを浴びて幻想
的に輝いていました。
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最後の和室では、秘すれば花の世界で、坂本森海さんの陶
芸作品と木村舜さん&和田直祐さんのインスタレーション
が飾ってありました。和の雰囲気と相まってイイ感じです。
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確かに子供も喜びそうでしたが、大人も楽しかったです。

次は、毎年秋に行われている関西の美術館の無料開放企画
「第17回 関西文化の日」で(メインは16日、17日)、兵
庫県立美術館がこの三連休常設展が只ってことで、眺めさ
せてもらいました。
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コレクション展は「けんび八景」と題して、収蔵作品を8
つの景色に見立てて展示がしてありました。
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菅井汲氏の絵画、制作者集団極、版画、花瓶を描いた静物
画、油彩画、具体、ユダヤ難民の写真、現代彫刻で八景と
なってました。それぞれの特徴的な景色を楽しめました。
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コレクション展の奥では「没後80年 村上華岳」と言う展
示も行われていて、風景や仏などを描いた掛け軸が静かに
並んでいました。
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もうひとつ“美術の中のかたち-手で見る造形展”として、
今回は「八田豊展 流れに触れる」と言う展示が行われて
いました。
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八田豊さんは齢89の作家さんで50代頃に失明し、和紙や
その原料である楮(こうぞ)を糸状にして触感を頼りに
張り合わせて作品を制作されているそうで、今回は、作
品に触ることで八田さんの制作を追体験できる企画だそ
うです。素晴らしい!

只の横では、機動戦士ガンダムでお馴染みの富野由悠季
さんの展覧会が有料で行われていました。が、今日は只
のアートめぐりを企てていたので、無料で見られるヤノ
ベさんの野外作品や安藤さんの建築を楽しみました。
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最後は、これが本日の本命だったんですが、横尾忠則現
代美術館でやっている「横尾忠則現 自我自損展」を招待
券で拝見。
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今回は、横尾さんの美術館で横尾さん自身がキュレーシ
ョンした展覧会を行うと言う企画だそうです。
画家宣言をした80年代初頭から今年の新作まで、あまり
偏りなく網羅的に横尾さんの作品を見せてもらった感じ
でした。絵が素晴らしのはもちろんですが、滝写真を壁
や天井にびっしり並べたインスタレーションは圧巻でし
た。面白かったです。
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今回のお気に入りの一枚は“下田幻想”でした。タイトル

の通り幻想的です。
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只でも大満足のアートめぐりでした。油断してシャツ1
枚で出掛けたらちょっと寒かったですが。。。

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秋の六甲山でアートハイキング [美術館]

11月の三連休の初日。爽やかな秋晴れの中、今年はちょっと
遅くなりましたが、大好きな芸術祭「六甲ミーツ・アート 芸
術散歩2019」に行ってきました。
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電車と通学の女子高生ですし詰めのバスを乗り継いで、六甲
ケーブル下駅に到着。
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大石麻央さんの六甲ケーブルくんが先頭に立つケーブルカー
で六甲ケーブル山上駅へ。
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先ずは、山上駅のあちらことらに秋を感じる岩谷雪子さんの
落葉や木の実がこっそり置いてあるのを探索。ほっこり!
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駅の上には風間天心さんの仏壇写真(尼崎でも見た)。
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そして、マキコムズさんの射的のワークショップも開催され
ていました。
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展望台にある“TENRAN CAFE”さんにある植松琢麿さんの羊
パレットの部屋は様々な色が弾けていました。
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次の記念碑台では、葭村太一さんの錦鯉が大きな口を開けて
そそり立ってました(中に入って口から顔が出せる仕掛け)。
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そして、六甲オルゴールミュージアム。
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手前の池には若田勇輔さんの金色の鶏(六甲には神宮皇后が
金の鶏を埋めたという伝説があるそうです)。
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館内では、宇野亞喜良さんのシンデレラの挿絵とオルゴール
とのコラボ、素敵な映像と音楽でした(館の入口には宇野さ
んの新作のイラストも展示してあります)。
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中庭には、秦まりのさんのちょっと不気味な人形と小出ナオ
キさんの素朴でカワイイ人形が並び、池のほとりにはシンデ
レラの塗り絵小屋もありました。
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ミュージアム横のせせらぎの散策路には、國久真有さんの絵
画作品と野外製作所、それに中森大樹さんの風に揺れる発電
装置が並び秋風に揺れていました。
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(市川平さんは夜の鑑賞作品てことで拝見できず。)
今年、六甲ミーツ・アート10周年記念ってことで、館内には
過去に参加した作家さんたちの作品販売のコーナー“ROKKO
アートマーケット2019”もありました。

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昼ごはんは「シュトラウス・カフェ」さんで、宇野亞喜良が
デザインしたランチョンマットをひきながら、かぼちゃニョ
ッキのラクレットチーズグラタンをいただきました。ハロウ
ィン仕様なのかかぼちゃの馬車仕様なのかは判りませんが、
もちもちのニョッキがめちゃ美味しかったです。
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そのまま歩いて、六甲高山植物園。
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映像館の通路には尼崎の商店街で見た栗真由美さんのランタ
ンが揺れ、館内では大野公士さんの蜘蛛の巣が青く妖しく輝
いていました。
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紅葉のはじまった園内には、大東真也さんのガラスの池、杉
谷一考さんの不思議な形の焼き物、伊藤存さんは刺繍作品な
どが並ぶ自然美術館を設置、藤本由紀夫さんの野外書斎の音
響作品、山口典子さんの迫力の六甲おろし従軍記。
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(髙橋匡太さんと本多大和さんは夜の鑑賞作品で拝見できま
せんでした。)
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これまた歩いて行ける距離にある、六甲山カンツリーハウス。
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佐川好弘さんの叫びのボルダリングは子供たちの遊び場にな
ってました。
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池のほとりには松蔭中学校・高等学校美術部の方々のソフト
クリームがつぶれています。遊び心が素晴らしい。
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旧グリル跡には浅野忠信さんの不思議なイラストが多数展示
され、盛圭太さんのインスタレーションも展示してありまし
た。
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芝の斜面には藤江竜太郞さんの傘、前田耕平さんの蝉の抜け
殻、尼崎でも見た前田真治さんのハズレ馬券が飾ってありま
した。年齢とともに登るのがきつくなってきました!涙
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いつもインパクトのある作品が飾られる池には、狩野哲郎さ
んの実験室が設置されていました。不思議な風景です。
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バラ園の中には、江頭誠さんの花柄毛布の庭と温室が設えて
あり、女性に大人気って感じでした。
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あれ?野村由香さんの作品は見逃したかも!残念。。。

階段をせっせと上って六甲有馬ロープウェー六甲山頂駅へ。
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印象的なYOSHIHIRO MIKAMIさん+HAJIME YOSHIDAさ
んの赤い切れ目。
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道すがらにはどこに行ったらいいのか判らない金子未弥さん
の道路標識が設置。
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駅の中には六甲山の記憶を題材にした大﨑のぶゆきさんイン
スタレーションが飾ってありました。
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六甲枝垂れには、岩城典子さんの絵本から飛び出してきたよ
うな巨大プロペラ人間(ヤンチョビ博士)とミニマルな雰囲
気の大畑幸恵さんの光る小舟。心に残る風景です。
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佐川好弘さんの#ROKKOはカラフルに衣替えしてました。
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六甲ガーデンテラスのデッキには、ヒロセガイさんのくねく
ねヨーカイ。
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そして、今回のポスターにも使われている植松琢麿さんのオ
ブジェが大阪湾を見下ろしていました。
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お土産物売場にはあった鈴木なるみさんの看板動物は可愛か
ったです。
(伏見雅之さんは夜の鑑賞作品で拝見できませんでした。)
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バスで、グランドホテル六甲スカイヴィラに移動。ホテルの
中には、黒田恵枝さんの萌妖怪の六地蔵が設置されていまし
た。妖怪だけどユーモラスでカワイイ!
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風の教会前の工事現場にはOBIさんの塗装装置が設置され片
面を赤く塗られた廃材が整然と並んでいました。なんとも不
思議な風景です。
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風の教会では、榎忠さんの鉄のインスタレーションが静寂の
中で鈍く輝いていました。教会の雰囲気とあいまって独特の
緊張感が漂っていました。素晴らしい!

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そして、六甲ケーブル山上駅に戻り、下山する人々で賑わう
と言うが長蛇の鉄に並んで、大石麻央さんのもう一人の六甲
ケーブルくんを横目に見ながら六甲山を下りました。
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爽やかな秋晴れの六甲山、昼間は暑いくらいでしたが、毎年
楽しみにしている六甲ミーツ・アート芸術散歩、今年も素晴
らしい作品にたくさん出会えて楽しい一日が過ごせました。
感謝です。
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