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シュールな狂言 [能・狂言]

初夏の陽気のGWの後半戦。今日は、大槻能楽堂に「萬狂言 大阪
公演」を観に行ってきました。
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演目が始まる前に小笠原匡さんの解説。と言っても演目の解説で
はなく、パリ公演の話とNHKで特集があるので見てね!と言うち
ょっと番宣って感じでした。が、面白かったです。

そして最初の演目は“水掛聟”。舅に野村万蔵さん、聟に小笠原弘
晃さん、聟の妻には河野佑紀さん。
我田引水と言うことわざが思い出される演目で、聟が田を見回り
に来ると水がかれていて、水が隣の舅の田に引き込まれていたの
で、堰を鍬で切って自分の田に水を引き込んで帰る。その後、舅
が田の見回りに来て水がかれていたので、堰を切って聟の田から
水を引き込む。そんなことを繰り返していたら、舅と聟の喧嘩が
はじまり、水をかけ合う、泥をかけ合って大騒ぎ!そこに聟の嫁
まで加わって、舅を突き飛ばして帰るって話。文章で書くと嫌な
感じの話ですが、水をかけたり泥を塗ったりする場面がコミカル
で笑えました。それと舅の捨て台詞が祭りに呼ばないぞ!っての
もちょっとほっこりです。

次は“文荷”。太郎冠者に人間国宝の野村萬さん、主人は野村万之
丞さんで次郎冠者に能村晶人さん。
こちらは能の恋重荷と言う演目のパロディみたいな感じの話で、
主人に少年宛てに書いた恋文を届けるように言われた太郎冠者と
次郎冠者、行くのを嫌がって押しつけ合っていましたが、とりあ
えず2人で運ぼうと言うことになり、棒の真ん中に恋文を吊るし
て運び出すけど、恋文が重いと言って文句を言いながら開けて読
み出す始末って話。主人の少年愛と恋文を盗み見ると言うシュー
ルな話ですが、野村萬さんの飄々とした感じの太郎冠者で下品に
ならずに見られたって感じです。

最後は“千切木”。太郎には小笠原匡さん、連歌の会の当番に野村
万蔵さん、連歌仲間には小笠原弘晃さん、能村晶人さん、野村万
之丞さん、山本豪一さん、泉愼也さん、そして太郎の女房は野村
万禄さん。
連歌の会の当番が仲間を呼んで連歌をはじめる。来ると難癖ばか
りつける太郎には声をかけず会をやっていると、どこぞで連歌の
会のことを聞きつけた太郎がやってきて、いつものように掛軸が
悪いの生花が悪いのと難癖をつけはじめたので、怒った仲間連中
が太郎を足蹴にしてしまう。それを知った恐妻家の太郎の女房が
棒(千切木)と刀を持ってきて仕返しをするように言うが、太郎
の方は気乗りせずにぐずぐずしていると、女房が無理やり連歌仲
間の家に引きずっていく。が、居留守をつかわれ太郎も一安心っ
て話。太郎と女房のやり取りのテンポが良くって、おおいに笑わ
せてもらいました。

狂言を楽しんだ後、大槻能楽堂近くにある昔ながらの豆菓子屋?
「野村商店」さんが開いていたので、すずめのたまごを買って帰
りました。
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大槻能楽堂に行くのが日曜日が多いせいか、このお店開いてるの
をほとんど見たことがないので気になってました。豆菓子やおか
きが並んでるんですが(缶に入ったお菓子の量り売り?)、場所
も場所ですし、これで商売が成り立ってるのか?不思議な店です。

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師走の能 [能・狂言]

夕方から冷たい雨の降った日曜日。今日は久しぶりのお能。
「平成30年度第79期 第3回 上野松颯会定期能楽会」を観
に谷六にある大槻能楽堂に行ってきました。
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本日の番組。先ずは、仕舞で三浦信夫の“船弁慶”と前田飛
南子さんの“網之段”。

次は、お能で“佛原”。シテは上野雄三さんでワキは廣谷和
夫さん。旅の僧(ワキ)が加賀国の仏原を通りかかると、
尼風の女性(シテ)が現れ、平清盛に寵愛されながらも仏
の道に入った白拍子仏御前を弔ってほしいと願い出て去り。
その後僧の夢に白拍子の姿で仏御前が現れ、仏門に入った
経緯を謡いながら舞うという話。静かでほとんど動きも無
いお能で、旅の僧よろしく半分夢心地で拝見させてもらい
ました。。。苦笑

そして、ちょっとひと息って感じで狂言の“宝の槌”。シテ
は茂山忠三郎さんでアドが山本善之さんと岡村宏懇さん。
主人から都に行って宝を買ってこいと言われた太郎冠者だ
ったが、詐欺師から鎮西八郎為朝が鬼ヶ島から持ち帰った
打出の小槌だと言って太鼓のバチを売りつけられ、もって
帰って主人の前で試してみるが・・って話。ほっこりと笑
わせてもらいました。

休憩前に上野朝義さんの仕舞で“和布刈”。少しの時間です
がすごい迫力でした。

最後はお能で“芦刈”。シテは上野雄介さんでツレは上野朝
彦さんなんですが、この話は、都で乳母をやっている女性
(ツレ)が故郷の難波の浦を訪れ、別れた旦那日下左衛門
(シテ)を探したが見つからない。あきらめて近所の人に
面白い所はないかとたずねると、市で面白く芦売りをする
男がいると紹介されて会ってみると、その男が日下左衛門
で夫婦が無事再会すると言う展開。
ツレが面をつけ絢爛豪華な衣装の女性で右前のツレの定位
置に座り、男性のシテが面をつけずに舞台で舞うと言うあ
んまり見ないパターンのお能で、そして、シテもツレもど
ちらも生身で、最後はハッピーエンドと言う、これまたあ
まり見ないパターンのお能でした。が、話が判りやすくっ
て夢の世界に誘なわないお能でした!笑

そして、お能の後は、同じ谷六にあるギャラリー“+1art”
さんで開催していた「なくなりそうなこと 展」の最終日に
オークションが行われるってことで、ちょっと様子を覗い
てみました(一応入札したので・・)。

54点作品があったんですが、おおむねどの作品も2~3の
入札があり、10人ほどのお客さん(&作家さん)が眺める
中、作品の紹介と入札金額を発表しながらオークションが
進み、けっこう淡々と値が決まっていきました。
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オークションが終わってギャラリーを出たら雨が降り出し
てきたので、慌てて家路につきました。

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耳馴染みのお能 [能・狂言]

爽やかに晴れた土曜日。今日は、久しぶりにがっつりお能
を観ようと大槻能楽堂に出向き「平成30年度第79期第1回
上野松颯会定期能楽会」を拝見。
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今回の番組。先ずは、伊原昇さんの「高砂」。次は仕舞で、
上野雄介さんの「経正」、三浦信夫さんの「羽衣」、赤井
きよ子さんの「邯鄲」。ちょっとひと息、茂山あきらさん
の狂言「因幡堂」。そして、上野朝義さんの「藤戸」。最
後は、人間国宝野村四郎さんの仕舞「老松」でした。
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昨今、聞くことはないんでしょうが、昔、結婚式の定番だ
った"高砂やこの浦船に帆をあげてこの浦船に帆をあげて
月諸共に出で汐の波の淡路の島陰や遠く鳴尾の沖すぎては
や住の江に着きにけり早住の江に着きにけり"でお馴染み
の「高砂」。九州熊本の阿蘇神社の神主友成(現在100代
目の方がいらっしゃるそうです)が、都に向かう途中兵庫
の高砂で老夫婦と出会い、高砂の松と住吉の松が相生の松
であることを教えてもらう。友成一行が船で住吉に渡ると
(この部分で有名な、高砂や・・が謡われます)、住吉明
神が現れ、祝いの舞を舞うと言う話。おでこの広いなんと
なくヌルっとしたような顔で、ぺったりとしたロン毛の住
吉明神が軽やかに舞う姿が印象的でした。

狂言の「因幡堂」は、大酒飲みで家事を一切しない妻に愛
想をつかした夫が、妻が用事で実家に帰ったのを幸いに離
縁状を送りつけ、因幡堂に新しい妻が見つかるようにと願
掛けに行くが、それを知った前妻が怒って、因幡堂に出向
き、うたた寝をしていた夫をだまし、再度妻の座を狙うと
言う話。茂山あきらさん演じる恐妻家の夫がなんともイイ
感じでした。

「藤戸」と言うお能は、岡山のジーンズで有名な児島の話
で、源平合戦での手柄で、藤戸の領主になった佐々木盛綱
が藤戸に赴くと、盛綱に息子を殺されたと言う老女が現れ
恨み言を言う、反省した盛綱が供養をすると殺された息子
の亡霊が現れ切々と舞を舞う。しんみりとしたお能でした。

野村四郎さんの仕舞「老松」は、君が代でも耳馴染みのあ
る"・・千代に八千代にさざれ石の巌となりて苔のむすま
で・・"の部分を見せてもらい、舞台の上をまるで重量が
無いかのごとく静かに舞われる姿に、短い時間でしたが引
き込まれました。素晴らしかったです。

お能前の腹ごしらえは、空堀商店街にあるうどん屋「饂飩
とお酒 からほり きぬ川」さんで、ちく天きつねうどんと
とろろ飯。
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ツルツルの麺と上品なお出汁にじんわりと染みる甘めのお
揚げさん、めちゃ美味しかったです。

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桜に負けない華やかな狂言 [能・狂言]

華やかな桜を横目に、今日は、兵庫県立芸術文化センター
阪急中ホールに「春爛漫 茂山狂言会」を観に行ってきまし
た。
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今回の目玉は、 茂山家のお家芸(?)"唐相撲”。見たこ
とがなかったので、見てみたいと思っていた演目でした。
先ずは、茂山茂さんが登場し、今回の演目"察化”と"唐相
撲”の解説。特に"唐相撲”に関しては、中国語風のでたら
めな会話と余興のような展開だたので、解説を聞いといて
良かったです。17年前に"唐相撲”で全国公演をしたそうで、
その頃は、今の中堅どころがみんな若かったので、アクロバ
ティック狂言になったそうです。(今回も頑張っていらして
けっこうアクロバティックでしたが・・!笑)

解説の後は、七五三さん、宗彦さん、千三郎さんの"察化”。
連歌の会の幹事になった主人が、都の伯父に宗匠になっても
らおうと家来の太郎冠者を使いに出すが、粗忽者の太郎冠者
は伯父さんの住んでいる場所も聞かずに都に赴き、困って大
声で伯父さんを探していたら、都で有名なスッパ(詐欺師)
に目を付けられ、自分が伯父だと名のって屋敷までついてき
た。主人は伯父さんの顔を知っているので、だまされている
とは判ったが、追い返すと仕返しが怖いので、適当にもてな
そうとするが、太郎冠者に趣旨が伝わらず大騒ぎと言う話。
太郎冠者が主人のマネをして、その被害がスッパに及ぶとこ
ろが、なんとも面白みがありました。落語の粗忽モノのよう
な風情で笑わせてもらいました。

そして、休憩を挟んでいよいよ"唐相撲”。茂山家一族(お孫
さんまで)門下総勢40人ほどが中国風のギラギラで絢爛豪華
な衣装を着て、舞台にずらると並んでいる風景は圧巻!
話的には、日本のお相撲さん(千五郎さん)が、中国の皇帝
(千作さん)に仕えていて、故郷の日本に帰りたいと申し出
たら、皇帝から最後に家来たちと相撲をとっている姿が見た
いと言われ、次々と相撲をとり、最後は皇帝と勝負するとい
う内容。
途中の皇帝と家来(あきらさん)の出鱈目中国風の会話のや
り取りでも笑わしてもらいましたし。なにより見所は、相撲
と称して、各人が披露するかくし芸(?)。親子対決やお孫
さんたちも大活躍って感じで、笑わせてもらいました。
狂言の概念が吹っ飛ぶような面白い狂言でした。

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伝統芸能の夜 [能・狂言]

平昌オリンピックもはじまって、気になる競技などもあ
りますが、今日は、そぼ降る雨の中、山本能楽堂に「第
167回 初心者のための 方伝統芸能ナイト」を観に行って
きました。
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寒波が来て北陸方面はエライ事になってますが、暦の上
では春ってことで、テーマ「花」。
先ずは、出演者の方々と小佐田定雄さんが舞台に並んで、
自己紹介と簡単な演目の解説を聞かせてくれました。

初っ端は、活動写真の弁士坂本頼光さんが登場し、初期
のディズニー観が漂う「一寸法師・ちび助物語」、絵本
のような「花咲爺」、それと大河内傳次郎主演の「血煙
高田馬場」を映しながら、軽妙な語りを聞かせてくれま
した。面白くって、けっこう引き込まれました。

次は、狂言の「真奪」で、善竹隆司さんの主が、太郎冠
者(善竹隆平さん)と、真(生花の中心になる花)を求
めて東山に行くと、ちょうど良い感じの真を抱えた道通
り(善竹忠亮さん)と出会い、真を譲ってくれるように
頼むが断られ、無理やり奪い取ろうとしたときに、うっ
かり手に持っていた太刀を渡してしまって大騒ぎと言う
話で、太刀を奪い返すために道通りを捕らえてから縄を
なう(泥縄)シーンで笑わせてもらいました。

そして、桂南天さんの落語「桜の宮」。花見の仇討の上
方版という内容で、稽古屋の若い衆4人が、花見で面白
い趣向としようと、仇討ち芝居をしようとするが、間で
止めるはずの友達が来ずに、本物の田舎侍が助っ人に入
ってきたから大騒ぎ!侍が西国訛りと言うところも上方
っぽいなって感じで、春らしい楽しい噺でした。

最後は、山本章弘さんの能で「熊野(ゆや)」。熊野は、
地名の“くまの”ではなく、お妾さんの名前で“ゆや”。全
編やると1時間半くらいかかる能だと言う事で、今回は、
村雨が降って、病の母のところに帰れるようになった熊
野の最後の舞のところだけを見せてもらいました。華や
かで上品な能でした。

途中、体験コーナーもあって、今回は、能笛に挑戦と言
う事で、3人のお客さんが舞台に上がって吹いてらした
んですが、いゃ~~!音が出なくて難しいそうでした!

そんなこんなで、色々楽しめて、本当に面白かったです。

観劇後の晩ごはんは「自家製粉石臼挽手打蕎麦 守破離 谷
町四丁目店」さんで、なす煮に出し巻きをつまんで、小海
老の天ぷらそばを手繰りました。
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そばもちろん、なすも出し巻きもめちゃ美味しかったです。

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春の京都でお能と京料理 [能・狂言]

雨に濡れる京都の満開の桜を横目に、今日は「第73回 喜多流 涌泉能」
を観に大江能楽堂に行ってきました。
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本日の番組。先ずは、能「巴」を高林昌司さん、次は、狂言「寝音曲」
を茂山千五郎さん、そして、独吟「小原御幸」を高林白牛口二さん、
最後は、能「小塩」を高林呻二さんでした。
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優雅で勇壮な高林昌司さんの“巴”は素敵でしたし、千五郎さんの膝枕じ
ゃなきゃ謡えないと言い出す“寝音曲”では大笑いさせてもらい、高林白
牛口二さんの張り詰めたような緊張感のある独吟に驚かされ、そして、
高林呻二さん気品と陰のある在原業平の舞も素晴らしかったです。

大江能楽堂には、今回、はじめてお邪魔させてもらったんですが、明治
に建てられたと言う1・2階の桟敷席を有する木造の能楽堂がなんとも
風情のある佇まいでした。増築増築と言う感じで雰囲気の違う屋根が五
つも連なった建屋の中は、なんだか迷路のようで楽しかったですよ。
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普段見ている能楽堂より舞台が近い感じで、演者の方が手のとどくよう
な距離で演じれらっしゃるような臨場感がありました。

そして、大江能楽堂でのお能観劇の後、京都らしく京料理の「割烹 凪」
さんで食事会。
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料理は、ぐじの南蛮漬け、ホウボウのお造り、ニシンの塩焼きに姫皮の
梅肉、桜餅風のぐじの桜蒸し、筍にスズキを巻いた天ぷら、若竹煮、鯖
と鯛寿司、フルーツのゼリー。
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目と舌で季節を感じる美味しい料理で春の京都を満喫しました。

今回、いつもの観劇のメンバーさんとは違う方々とご一緒させてもらっ
たんですが、その方々が、また、面白い!蝶やカメムシを集めに世界を
巡っている方や収集したガムの袋の本を出した骨董屋さん、地唄舞の御
師匠さんなどなど、普段絶対聞けないような楽しい話をたくさん聞かせ
てもらいました。感謝です。
感謝と言えば、今回、能のチケットの手配からお店の予約まで、なにか
らなにまでお世話になりっぱなしで、本当に感謝です。ありがとうござ
いました。
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雨とは言え、さすが京都って感じで桜目当ての観光客の方々で賑わう中、
高瀬川のライトアップされた桜を横目に楽しみながら、そそくさと大阪
に戻りました。

春のおめでたい狂言 [能・狂言]

花冷えって感じの土曜日。今日は、五世茂山千作(千五郎改メ)
さんと十四世茂山千五郎(正邦改メ)さんの襲名披露記念公演
「古典と遊ぶ 春爛漫 茂山狂言会 千作 千五郎 襲名披露記念公
演」を観に兵庫県立芸術文化センター阪急中ホールに行ってき
ました。
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昨年9月に千五郎さんが五世千作、正邦さんが十四世千五郎を襲
名され、春に行われる芸文恒例の茂山狂言会で揃ってのご出演と
なったみたいです。

本日の演目。先ずは、茂山千五郎(正邦改メ)さんの“三番三”。
能の翁の中で狂言方が舞う舞で、よく目にするのは三番叟と言
う文字ですが、大蔵流では三番三と書くそうです。黒い尉の面
を付けての舞は、迫力の中にも厳かな雰囲気の漂う素晴らしい
ものでした。

そして、茂山宗彦さんが登場し今日の演目をユーモアを交えな
がら楽しくわかり易く解説してくれました。狂言は能と違って
そのまま見ててもだいたい理解はできるんですが、この解説が
あると見所がわかって倍楽しめる感じです。

次は、茂山千作(千五郎改メ)さんが太郎冠者を務める“縄綯”。
太郎冠者の主人(茂山あきらさん)が博打に負け、博打の相手
(茂山七五三さん)に借金のかたで太郎冠者を取られる羽目に。
それとも知らず手紙を持って相手のところに赴いた太郎冠者だ
ったが、真相を知りへそを曲げてまったく働こうとしない。
相手は主人に文句をつけるが、そんなことはないと、いったん
戻して働きっぷりを見てもらおうとする。が、相手が見ている
とも知らず悪口をあげつらね。って話。五世千作さんの太郎冠
者がなんとも良い感じで、笑わせてもらいました。

最後は、茂山茂さんが髭男、その女房を茂山逸平さんが務める
“髭櫓”。自慢の髭のおかげで宮中儀式の大役を仰せつかった男。
儀式のために衣装を新調しなければいけないと女房に頼むが、
貧乏でそんな金は無い、だいたいそんな髭を生やしているから
こんなことになったんだから髭を剃れと言い出し大喧嘩。家を
たたき出された女房は、近所の女房達を引き連れて反撃に出る
が、男も負けてたまるかと髭に櫓を付けて応戦する。って話。
能のパロディや反撃する女房達の武器も面白かったんですが、
何より髭に付けた櫓にはビックリ!大笑いさせてもらいました。
扉まで開く仕掛けです!笑

観劇前の腹ごしらえは、西宮北口にある「curry&bar INDIGO」
さんでサンボア風カレーなるモノをいただきました。
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30年ほど前に西宮北口にあったカレー屋の味を再現したカレー
だそうで、シャバシャバでスパイシーなルートと薄いカツにキャ
ベツと酸っぱいドレッシングがあいまって、混沌とした味のカレ
ーでした!元祖を知らないので懐かしいと言う気持ちはありませ
ん。が、嫌いじゃないかも!笑

幻想的なお能 [能・狂言]

関西も昨日梅雨入りしたみたいで、夜半の雨が午前中まで残っていましたが、
昼からは雨も止んだので、今日は、谷町四丁目にある山本能楽堂に「光と照
明による能舞台の陰翳work #12:安達原/色無」を観に行ってきました。
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照明デザイナー藤本隆行氏のLED照明の中で、山本章弘氏がお能を演じる
企画モノ。過去、数回か観てますが、ほど良い光の演出で、ほど良く想像力を
補完してくれる。けっこう面白くって分かりやすいお能です。

公演の前に、山本章弘氏が舞台に登場し、今回の趣向を解説。お能は、5番
の演目で構成されていて、1番目は神様の話、2番が平家物語などの戦の話、
3番目が恋物語、4番目は物狂いの話、5番目は鬼の話。
今回は「安達原」は、5番目の鬼の話に属する物語なので最後に演じられ、お
能が主に野外の能楽堂で演じられていたときは、夕方の光の中で行われてい
たと言うのをLEDで再現しながら、話の展開も加味して、暗い安達原の一軒家
の情景、夜の家の中、留守中に覗くなと言った女の部屋など、闇をテーマに藤
本隆行氏が照明の演出をされたそうです。
山本氏の解説の後、藤本氏による照明の細かな解説もあり、今回は、色を使
わないので“色無”だと言うことでした。
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そして、本編「安達原/色無」のはじまり。
旅の阿闍梨が陸奥の安達原(福島県安達太良山)で夕暮れになり、明かり
をたよりに老婆の住む一軒家に宿を頼むと、快く泊めてくれ、糸紡ぎを見せ
てもらいながら四方山話をしている内に薪が無くなったので、老婆は自分の
部屋を絶対に覗くなと言って薪を取りに行く。
覗くなと言われると覗きたくなるもので、共の者が我慢できずに覗くと、そこ
には、おびただしい死骸の山!ビックリして逃げると、鬼になった老婆が追
いかけてきてと言う話。

普段、客席も舞台も明るい均質な光の中で見ているお能とは違い、舞台に
闇が現れることで、人間の恐怖や好奇心などの表現や簡素な作り物がリア
ルな舞台装置へと変貌する感じで、面白かったです。

本編終了後、山本氏と藤本氏が舞台に上がって、トークや質疑応答などが
行われました。
会場からの感想で、普段は、明るい舞台の上で見えているのに意識から消
している地謡や囃子や後見の方々が暗いせいで逆に気になったと言う人も
いて、なんとなく分かる気がしました。
(話は違うかもしれませんが、文楽の人形も使っている人が妙に気になると
きとまったく気にならないときがあったりするので、ちょっとしたことでも意識
から消せる消せないが分かれるのでしょう)

前に見た色がある演出も面白かったですが、明暗で闇を感じさせるお能も
素晴らしかったです。


春爛漫の桜と狂言 [能・狂言]

関西の桜も今週末が満開って感じで、朝からポカポカと晴れわたった本日は、
松下幸之助歴史館と隣のさくら広場、それに西宮北口に用があったついでに、
夙川の桜も眺めてきました。
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<夙川>
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ちょっと鉄ちゃん気分?阪急電車と桜(ジオラマ風)
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桜を愛でた後は、兵庫県立芸術文化センターに「古典と遊ぶ 春爛漫 茂山狂
言会 お豆腐狂言」を観に行ってきました。
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はじめに茂山宗彦さんの解説があり、演目の最初は、茂山千五郎さんに松本
薫さんと茂山茂さんで“墨塗”。次は茂山千三郎さんと茂山逸平さんで“文蔵”。
最後は、茂山七五三さんと茂山宗彦さんに茂山あきらさんの“長光”でした。

墨塗は、訴訟のために太郎冠者と都に出てきていた大名が、訴訟もけりがつ
いたので田舎に帰ろうと、馴染みの女のところに別れの挨拶に行くと、涙を流
して寂しがるが、その涙が茶碗の水だと言うことに太郎冠者が気づき、墨の入
った茶碗と取り替え、真っ黒な顔になった女が激怒し・・・と言う話。大笑いさせ
てもらいました。

文蔵は、主人に断りもなく旅にでていた太郎冠者を主人叱ると、主人のおじさ
んのところに行ったと言い訳をはじめる。おじさんだったら珍しいものを食べさ
せたはずだと食事の名前を問い詰めるが、思い出せない太郎冠者が主人の
好きな源平盛衰記に出てくる名前だと言い出したので、主人が源平盛衰記を
語りだすと言う話。文蔵と温糟(うんぞう)粥の間違いと言うネタです。

長光は、昨年末に善竹さんのモノを観た記憶があったんですが、おおむねスト
ーリーは同じですが、微妙に違いがあって面白かったです。太刀を下げて市場
で帰郷の買い物をしている男にスッパ(泥棒)がよってきて、太刀の紐を自分の
腰に巻いて、これは自分のモノだと言い出し争いになると言う話です。

能の間に息抜きで観る狂言は緊張感との落差で笑えますが、続けて狂言を観
るのも楽しいですね。


久々にお能 [能・狂言]

今年も、年末恒例の1年間のブログのまとめをしてて、今年はお能をあんまり
観に行ってないな~!なんて思ったので、思い立ったが吉日って感じで「第七
十六期 第四回 上野松颯会定期能楽会」を観に大槻能楽堂に行ってきました。
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今日は、ゼミか何かの課題なのか?大学生と思しき団体さんがいて、平均年
齢を押し下げた感じの、いつもと違う会場の雰囲気の中、先ずは、仕舞がはじ
まり、「芦刈」、「龍田」、「猩々」。

そして、赤井きよ子さんのお能で「楊貴妃」。言わずと知れた中国の話ですが、
基本は本邦モノと同じで楊貴妃の霊と方士(道教の呪術師)が登場し、楊貴
妃が自分の生い立ちや玄宗皇帝との思い出を舞うという展開なんですが、と
りあえず前半は、楊貴妃は舞台中央の作り物の中で、ただただ方士が楊貴
妃探しの説明をしている。。後半、華やかな楊貴妃は現れるんですが、如何
せん静かなお能に、私の方が夢うつつな状態になっていました!居眠りの言
い訳でもないですが、地謡の響きの中うつらうつらするのが、めちゃ気持ちイ
イんですよね~!(演者の方には失礼ですが・・)

100分におよぶお能の後は、ちょっとひと息って感じで、善竹忠一郎さんと善
竹隆司さんに上西良介さんの狂言「長光」。立派な刀を持った男が都の市場
でお土産を物色していると、泥棒が現れ刀を盗もうとすると言う話です。が、
男にぴったりと寄り添って、刀に付いている紐を自分の腰に巻いて、この刀は
自分の物だと言い出す泥棒の手口に、思わず笑ってしまいました!

最後のお能に向け、間の仕舞で、上野朝義さんと上野雄三さんのこちらも中
国モノで「東方朔」。少しでしたが、お二人で舞われる凛とした姿が素晴らしい!

最後は、上野朝彦さんの「熊坂」。寅さんの口上「泥棒の始まりが石川の五右
衛門なら、博打打ちの始まりが熊坂長範」でお馴染みの(私だけかもしれませ
んが・・)熊坂長範の話です。旅の僧が美濃の赤坂を通りががった折、地元の
僧(実は熊坂の霊)に呼び止められ、ある人物の供養をしてほしいと頼まれる
静かな前半。熊坂長範に姿を変え槍を手に牛若丸との死闘を舞う激しい後半
のギャップを楽しませてもらいました。

そして、昼ごはんは、谷四にあるイタリア料理店「オステリア アランチャ 」さん
で、二色の大根とカツオのラグーソースという珍しいスパゲッティをいただきま
した。
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不思議な食感でめちゃ美味しかったですよ。
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