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単独狂言久しぶり [能・狂言]

今日もオーブンの中にいるような熱さじゃなくって暑さの大阪。野外でウロウロする
のは危険だと思い、大槻能楽堂で開催している「納涼 茂山狂言祭2013」で、タイ
トル通り、納涼してきました。
茂山狂言.jpg 
狂言は大好きなんですが、最近は、能を観に行って間でやっているやつしか観て
なかったので、狂言のみの公演は久しぶりです。

本日の趣向は、茂山狂言のファンの方々に事前にリクエストを募り、それに答える
番組「蚊相撲」「成上り」「業平餅」と言うことでした。
番組が始まる前に、茂山千三郎さんが登場し、今回の見所とリクエストでファンの
方が、何を選んだかを解説。
「蚊相撲」では“蚊”に人気が集まったそうです。蚊相撲は、過去に何回か観てます
が、やっぱり風であおられてフワフワする蚊の姿が面白いので納得。
そして「成上り」は、あまりやることのない番組だそうで、狂言ファンの集まった今回
の客席でも2人ほどしか過去に見たことがないと言うことでした。
千三郎さん曰く、演者も観客も?を残したまま終わるので、なんとなくやる機会が少
ないそうです。
最後の「業平餅」も業平では無く、脇役の傘持に人気が集まったそうで、その傘持
を今回は、茂山千五郎さんが演じてらっしゃいました。
毎年リクエストに答える形で続けてきているせいか、最近は徐々にメジャーな演目
や主役から、珍しい演目や脇役へ票が集まる傾向にあるそうです。

解説が終わったところで「蚊相撲」の開始。大名には茂山千五郎さん、太郎冠者が
茂山童司さん、そして人気の蚊は茂山逸平さんでした。
大名と蚊の精が相撲をとるシーンが印象的で、負けそうになった大名が蚊は風に
弱いから太郎冠者に扇であおげと命令し、あおがれた蚊がヨタヨタする場面がなん
ともユーモラスです。

次は、不条理な「成上り」。太郎冠者には茂山あきらさん、主人が丸石やすしさん、
解説もしてらした茂山千三郎さんが道通り人でした。
主人と太郎冠者が清水寺に参拝に来て、お参りを済ませた後、何故か2人とも境
内でうたた寝をしてしまい、寝ているすきに、太郎冠者が抱えていた主人の太刀を、
道通り人に杖と代えられ盗まれてしまう。目覚めた太郎冠者が太刀を盗まれたこと
に気づき、なんとか誤魔化そうと、山芋がうなぎに変わるなど、物が予期せぬ物に
変化する例え話を並べ、太刀が杖に変わってしまったことを成上りと説明するが、
そんなことが通じるはずも無くって話。確かに、最後はなんとなくうやむやな感じで
2人が去っていくのが?でした。

最後は、狂言っぽくなく演者が沢山出てくる「業平餅」。主役(?)の業平は茂山宗
彦さん、稚児に茂山蘭くん、侍に茂山逸平さん、随身は増田浩紀さんと井口竜也さ
ん、亭主は松本薫さん、娘は茂山童司さん、そして、票を集めた傘持は茂山千五
郎さんでした。
業平が旅の途中、腹減った腹減ったと騒ぎ出し、通りすがりの家で餅を振舞っても
らうが、餅の代金の代わりに娘を都に連れて行ってほしい亭主から頼まれ、業平は
腹も膨れたし次は女とばかりに口説こうとするが、顔を見てビックリ!腰を抜かす!
一緒に旅に連れてきた傘持が独身だと言うことを思い出し、押し付けようとするが
って話。
面白くってずっと笑ってましたが、ある意味「成上り」よりこっちの方が不条理かも!
娘の顔を見て腰砕けになるところが・・・そんなに!って感じで面白いけど!女性は、
観ていて心中穏やかじゃなかったかも?

そんなこんなの凝った番組構成で、本当に楽しい時間が過ごせました。そして、エ
ントランスには、今年の5月に亡くなった茂山千作さんの写真も飾られていました。
ご冥福をお祈り申し上げます。

本日の観劇の前の腹ごしらえは、こんな暑い時はカレーでも食べようと、カラー激戦
区裏谷四にあるカレー屋「スパイスカリー バビルの塔」さんで“肉と豆のあいがけカレ
ー”を頬張りました。
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肉カレーは牛スジ麻辣、豆カレーはズッキーニと豆苗。いゃ~!痺れるほどスパ
イシー!そして、美味い!そして、汗だく!夏は辛いカレーですね。(笑)
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