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久々のお能 [能・狂言]

今日は、久しぶりにお能を見に行ってきました。
能楽堂ではなく、枚方市総合文化芸術センター
本館 関西医大小ホールでの「令和六年 七宝会第
二回公演」。
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番組は、お能の清経(きよつね)、狂言の蝸牛
(かぎゅう)、お能の昭君(しょうくん)でし
た。
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まずは「清経(音取)」。
シテは宝生和英さん、ツレが辰巳和磨さん、ワキ
が福王和登さん。
平清経()の妻のもとへ、九州から家臣の淡津三
郎が訪ねてきて、清経が入水したことを告げ、遺
髪を渡す。
自殺した夫を恨み悲嘆にくれ、悲しみが増すから
と形見の遺髪を宇佐八幡宮に返納してしまう。
その夜、妻の枕元に鎧姿の清経が現れ、形見を手
放した妻に恨み言を言い、妻は自ら命を絶った清
経を責める。清経は都落ちした平家一門の末路の
悲劇と修羅の地獄に落ちた身を語りながら舞い、
念仏によって成仏すると言う話。
静かな前半と刀を振りかざしながら激しく舞う後
半のギャップが印象に残る素晴らしいお能でした。

次は狂言の「蝸牛(かぎゅう)」。
山伏が善竹隆司さん、太郎冠者が上吉川徹さん、
主が善竹隆平さん。
山での修行を終え帰る途中の山伏、ひと休みしよ
うと涼し気な藪の中で寝ている。
一方、主人から長寿の薬のカタツムリ(蝸牛)を
取ってくるように言われた太郎冠者だが、カタツ
ムリを知らない。どの様のモノかと主人に尋ねる
と、頭が黒く、腰に貝を付け、時々角を出し、藪
にいると言われ、藪に探しに行くと、ちょうど山
伏が寝ていて、主人の言った通りの風貌にカタツ
ムリと勘違いした太郎冠者が山伏を起こす。
勘違いに気づいた山伏は、からかってやろうとカ
タツムリと言う体で太郎冠者を囃子て楽しんでい
た。帰りが遅いので主人が藪にやってくると山伏
と太郎冠者が踊っているんで、太郎冠者に勘違い
を諭すが、主人も取り込まれと言う話。
カタツムリを知っている分、トンデモ設定って感
じでしたが、逆に面白かったです。

最後は「昭君」。
シテは澤田宏司さん、ツレが鶴田航己さん、ワキ
が喜多雅人さん、子方が辰巳紫央莉さん。
中国の話で、漢の時代、皇帝が胡国との和平のた
めに王昭君と言う侍女を胡王の呼韓耶単于(こか
んやぜんう)に贈った。と言う前段を語りながら、
悲しみにくれる昭君の両親を訪ねてきた村人。
父の白桃と母の王母は、昭君が胡国に送られる前
に、この木が枯れたら私の命も無くなったと思っ
てと、植えていった柳の木の下を掃き清めながら
弱っていく柳の木の世話をしている。
桃の木を鏡に映したら仙女の姿が映ったと言う故
事を思い出し、形見の柳の木を鏡に映すと娘昭君
の美しい姿が現れるが、直ぐ後に真っ赤な髪で鬼
の形相の呼韓耶単于の亡霊が現れ、激しく舞い踊
る。その姿が鬼神の様だと言われ、鏡に映る自分
の姿を見た呼韓耶単于は恥じて帰っていく。
子方と言うみたいですが、昭君役の女の子が面を
付けず素顔で豪華な衣装を着て舞台に出てくるん
ですが、めちゃ可愛くって、鬼神の呼韓耶単于と
の対比が印象的でした。
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今回、劇場での公演でしたが、舞台と客席が近く
非常に見やすくって、番組も面白くって久々のお
能を堪能しました。今年はこの後も数回続くみた
いなので、また観に行きたいと思います。

枚方に行ったついでと言ってはなんですが、鍵屋
資料館など旧京街道枚方宿の面影が残る歴史街道
にある“ノートギャラリー”さんで、塔本シスコさ
ん一家のグループ展「塔本シスコ・賢一・ひろこ
三人展 絵は歌いはじめるだろうか」を覗いてみ
ました。
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私も一時住んでいた九州熊本出身で、枚方で長く
絵を制作されていた素朴画家として有名な塔本シ
スコさんと息子の賢一さんとその妻ひろこさんの
作品を紹介するグループ展と言うか家族展。
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まったく違う画風の絵が並んでいて面白かったです。

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