HANAGATAめちゃ面白い [能・狂言]
台風の影響でときおり激しい雨が降っていた三連休の中日(と言うか、これを書いてる
今も現在進行形で降ってますが・・)、そんな本日は、兵庫県立芸術文化センターに「花
形狂言 HANAGATA」を観に行ってきました。
歌舞伎の「鳴神」、落語の「掛取万歳」、狂言の「神鳴」、能の「葵上」を、茂山家の若手
の方々(茂山正邦さん・茂山宗彦さん・茂山茂さんは腰が悪く休演・茂山逸平さん・茂山
童司さん・丸石やすしさん・島田洋海さん・わかぎゑふさん)が演じる新感覚の狂言(?)。
演目は、先ず、歌舞伎“鳴神”より「BLACK&WHITE」。歌舞伎十八番としても有名な
“鳴神”の後日談って話。いきなりスクリーンに鳴神のストーリーが映し出され、幕が開
くと、雨音の中、気だるそうに鳴神上人の弟子である白雲坊と黒雲坊が雨を眺めなが
ら「止まないね~!」などとぼやいている。雲の絶間姫が結界のしめ縄を切って竜神を
解き放ってから3ヶ月間雨続きで、備蓄の食糧もカビて食べられなくなり、明日の飯に
も事欠くほどになっているが、2人は切迫した感じでもなく、足袋の中に何か入ったのな
んのとダラダラしている。いっぽう鳴神上人は、ふて腐れて部屋から出てこないし、雲の
絶間姫は、今度は雨続きで困り果て、結界のしめ縄を毎日結びなおしに来るが、竜神
は去った後なので別段効果も無い。と言う状況をゆるぅ~~く演じる、なんともシュール
な雰囲気から始まり。かなりビックリ!客席も微妙な空気が漂っていました。が、個人
的には、こんなん大好きです。
次は、落語“掛取万歳”より「かけとり」。借金だらけの八五郎、大晦日になると借金取り
が、次々に訪ねてくる。金策にはしるが金の工面がつくはずもなく、借金取りを、その人
趣味で追い返そうと奥さんと策を練り、能に凝っている大家さんには能で対応してうまく
追い返し、沢田研二ファンの酒屋さんは沢田研二の歌で追い返して大成功!って話で
した。が、さすがに能のやり取りは見応えありました。声で表現する奥さんの笛と小僧さ
ん(?)の太鼓と鼓に大笑いさせてもらいましたし、沢田研二さんの歌の時にミラーボー
ルが下りてきたのには驚かされました。(笑)
そして、狂言“神鳴”より「神鳴・改」。やぶ医者が京都で開業していても客がこないので、
東に下ろうと旅に出るが、途中の野っぱらで雷雨に出くわし、恐れおののいていると、な
んと雲から足を滑らせ雷様が落ちてきて腰をしたたかに打って動けないでいる。
脅されながら針治療を行い痛みを消してあげるが、そのまま空に帰ろうとするので、引
き止め治療代を請求。今は金が無いなどとグダグダ言いながら適当に誤魔化して逃げ
ようとする雷様と交渉をするって話。雷様のキャラが絶品で大笑いさせてもらいました!
最後は、能“葵上”より「ひめあらそい」。愛人六条御息所の怨霊に取り憑かれ、生死を
さ迷う光源氏の正妻葵上を助けようと家来が聖よんでくるが、いい加減な祈祷で追い払
うどころか怨霊を呼び寄せてしまう。聖を挟み正妻葵上と怨霊六条御息所の直接対決!
とはならず、よくよく考えたらすべては光源氏の女好きで熱しやすくて冷めやすい性格が
悪いって結論に至り。聖の法力で光源氏こらしめようってことになる話。
ズルズル状況に巻き込まれていく、やる気の無い聖がなんとも素晴らしかったです。
観劇の後は、皆で、900円で2時間ワインの飲み放題と言う、劇場近くにあるイタリアン
の店で、しばし歓談し、大雨の中、大阪に戻りました。
楽しいひと時でした。チケットのご手配など、諸々ありがとうございました。感謝です。
今も現在進行形で降ってますが・・)、そんな本日は、兵庫県立芸術文化センターに「花
形狂言 HANAGATA」を観に行ってきました。
歌舞伎の「鳴神」、落語の「掛取万歳」、狂言の「神鳴」、能の「葵上」を、茂山家の若手
の方々(茂山正邦さん・茂山宗彦さん・茂山茂さんは腰が悪く休演・茂山逸平さん・茂山
童司さん・丸石やすしさん・島田洋海さん・わかぎゑふさん)が演じる新感覚の狂言(?)。
演目は、先ず、歌舞伎“鳴神”より「BLACK&WHITE」。歌舞伎十八番としても有名な
“鳴神”の後日談って話。いきなりスクリーンに鳴神のストーリーが映し出され、幕が開
くと、雨音の中、気だるそうに鳴神上人の弟子である白雲坊と黒雲坊が雨を眺めなが
ら「止まないね~!」などとぼやいている。雲の絶間姫が結界のしめ縄を切って竜神を
解き放ってから3ヶ月間雨続きで、備蓄の食糧もカビて食べられなくなり、明日の飯に
も事欠くほどになっているが、2人は切迫した感じでもなく、足袋の中に何か入ったのな
んのとダラダラしている。いっぽう鳴神上人は、ふて腐れて部屋から出てこないし、雲の
絶間姫は、今度は雨続きで困り果て、結界のしめ縄を毎日結びなおしに来るが、竜神
は去った後なので別段効果も無い。と言う状況をゆるぅ~~く演じる、なんともシュール
な雰囲気から始まり。かなりビックリ!客席も微妙な空気が漂っていました。が、個人
的には、こんなん大好きです。
次は、落語“掛取万歳”より「かけとり」。借金だらけの八五郎、大晦日になると借金取り
が、次々に訪ねてくる。金策にはしるが金の工面がつくはずもなく、借金取りを、その人
趣味で追い返そうと奥さんと策を練り、能に凝っている大家さんには能で対応してうまく
追い返し、沢田研二ファンの酒屋さんは沢田研二の歌で追い返して大成功!って話で
した。が、さすがに能のやり取りは見応えありました。声で表現する奥さんの笛と小僧さ
ん(?)の太鼓と鼓に大笑いさせてもらいましたし、沢田研二さんの歌の時にミラーボー
ルが下りてきたのには驚かされました。(笑)
そして、狂言“神鳴”より「神鳴・改」。やぶ医者が京都で開業していても客がこないので、
東に下ろうと旅に出るが、途中の野っぱらで雷雨に出くわし、恐れおののいていると、な
んと雲から足を滑らせ雷様が落ちてきて腰をしたたかに打って動けないでいる。
脅されながら針治療を行い痛みを消してあげるが、そのまま空に帰ろうとするので、引
き止め治療代を請求。今は金が無いなどとグダグダ言いながら適当に誤魔化して逃げ
ようとする雷様と交渉をするって話。雷様のキャラが絶品で大笑いさせてもらいました!
最後は、能“葵上”より「ひめあらそい」。愛人六条御息所の怨霊に取り憑かれ、生死を
さ迷う光源氏の正妻葵上を助けようと家来が聖よんでくるが、いい加減な祈祷で追い払
うどころか怨霊を呼び寄せてしまう。聖を挟み正妻葵上と怨霊六条御息所の直接対決!
とはならず、よくよく考えたらすべては光源氏の女好きで熱しやすくて冷めやすい性格が
悪いって結論に至り。聖の法力で光源氏こらしめようってことになる話。
ズルズル状況に巻き込まれていく、やる気の無い聖がなんとも素晴らしかったです。
観劇の後は、皆で、900円で2時間ワインの飲み放題と言う、劇場近くにあるイタリアン
の店で、しばし歓談し、大雨の中、大阪に戻りました。
楽しいひと時でした。チケットのご手配など、諸々ありがとうございました。感謝です。
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