奈良の重伝建でアート

一気に秋が深まった感じの今日は、毎年、そろそろ
終わるんじゃないかと思わせつつ、なんとなく続い
ていて、こちらもなんとなく足を運んでいる「奈良
・町家の芸術祭 はならぁと 2023」に行ってきまし
た。
  
 
今回の“こあ”エリアは、重伝建伝統的建造物群保存
地区の宇陀松山。2015年以来の久々の訪問となり
ました。
 
風情のある通りの中央に在りインフォメーションセ
ンターになっている森岡医院で、花の種が漉いてあ
る紙の入場チケット（500円）を購入（水に浸して
植えると花が咲くみたいです）。
 
森岡医院は作品展示スペースにもなっていて、朝海
陽子さんの映像作品とユアサエボシの作品が展示し
てありました。
 
   
また、森岡医院隣りの松山会館には、クローン文化
財（ミレー《種をまく人》）なるモノが飾ってあり
ました。ご案内の方にクローン文化財について詳し
く伺ったんですが、山梨県立美術館が最新の印刷と
３Ｄプリント技術を駆使して、油絵の質感から額縁
まで忠実に再現したものだそうで、その力の入れよ
うからレプリカではなくクローンと呼んでいるみた
いです。
  
他に“棍棒のふるさと展２”と“大和当帰展”と言う展
示も開催されてました。
  
それよりも全日本棍棒飛ばし選手権大会なるものが
有るみたいで、ちょっとビックリでした。

昔映画も上映されていたという喜楽座でも朝海陽子
さんの映像が流れていました。
 
石景庵には、宮崎竜成さんの潮の満ち引きをビー玉
で示した板状の年間カレンダー。
  
千軒舎には、70歳を過ぎて絵画を本格的に描き始め
たという丸木スマさんのパワフルな絵画。
  
  
少し離れた報恩寺には、阿児つばささんの切株と小
屋のインスタレーション“ちきゅうのれきし”。
作品とは別ですが、裏山に和尚さん自作の滑り台が
在ったりと、ちょっと面白いお寺でした。
  
風情のある路地では、イケモトタツヤさんと諸熊仁
志さんの“宇陀松山華小路”と言う花を敷き詰めるイ
ベントも行われてました。
  
  
  
  
  
通りに在った老舗の和菓子屋「御菓子司 松月堂」さ
んで、きみごろもなるフワフワの和菓子をいただき
ました。
 
不思議な食感と上品な甘さで、美味しかったです。

宇陀松山からの帰り、こちらも重伝建伝統的建造物
群保存地区の“さてらいと”の橿原今井エリアにも立
ち寄りました。
 
今井町は重伝建に指定されて、今年で30周年だそう
です。（今井町は頻繁に訪ねてますが、良い町です）
 
中町筋生活広場には、毎度おなじみの藤田千代さん
の向日葵。今年は昔描いたと言う水族館の様な魚の
油絵も飾ってありました。
  
今井町景観支援センターには、六車紀子さんの生け
花。
  
旧米谷家には樋田享子さんの絵画。
  
阿伽陀屋若林亭には、あきらも★ろっくさんのオブ
ジェ。
  
旧北町生活広場には坂野真子さんのテキスタイルと
絵画作品。
  
今井まちや館には芝谷桂さんの抽象インスタレーシ
ョン、櫻井恵子の宇宙絵画、仲川勝三さんの蓄音機、
シュウさんと島岡亮次さんの赤玉ころころのインス
タレーション。
  
  
  
 
  
重伝建２ヶ所でのアート散策。風情のある街とアー
トが楽しめる“はならぁと”ならではのひと時でした。