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詩とジャズ [映画]

寒さはゆるんだけど雨が鬱陶しかった土曜日。今日は、十三の第七藝術劇場に
杉本信昭監督のドキュメンタリー映画「谷川さん、詩をひとつ作ってください。」を
観に行ってきました。
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タイトル通り、詩人の谷川俊太郎さんのドキュメンタリー映画だったんですが、谷
川さんを追いかけたと言うより、谷川さんの詩を起点に、まったく無関係な5組の
人物たち(福島県相馬市の高校生の女の子、大阪釜ヶ崎の日雇労働者のおじ
さん、東京の有機農業の親子、長崎諫早湾の漁師さん、青森のイタコのおばあ
ちゃん)をつなげたような構成で、散りばめた言葉から受け取った人がそれぞれ
の詩を紡ぐように、散りばめた映像から受け取った人がそれぞれの映画を紡ぐ
ような、詩的な要素の強い映画でした。この映画のために谷川さんが作った詩
はもちろん、劇中で読まれる数々の詩も素晴らしかったです。

谷川俊太郎さんのドキュメンタリーってどんなんだろうという興味本位で観に行
った映画でしたが、映画自体を詩的にすることで谷川さんに迫ろうと言う、イイ
意味で裏切られた感じのけっこう面白い映画でした。

上映後には、杉本信昭監督の舞台挨拶もあって、最初、谷川さんに詩ができる
ところを映像に撮りたいと持ちかけたら、パソコンの前でぼんやりしているだけ
の絵になるけどイイの?とやんわり断られたところからはじまった映画が、どの
ように完成したかを話してくれました。

映画の中で、谷川さんが言っていた、東北の震災の時に言葉を失ったとよく耳
にしたが、評論としての表面的な言葉はいつも以上に溢れていた。しかし、本当
の言葉は、掲示板に貼られた身内を捜すメモの上にしかなかった。と言う話は
心に刺さりました。
映画を観て、詩人は、言葉で詩を作っていると思っていたが、まったく逆で、詩
はいたるところに存在していて、言葉でその詩をつかまえる作業をしているのが
詩人だと言うことがわかり、詩と言うのも面白いのかな!なんて気になりました。

そして、映画の後は、梅田のパイルさんで、久しぶりに柴田達司さんと中村俊彦
さんのジャズギター演奏「おっさん二人でJAZZ」を聴かせてもらいました。
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Img_2701.jpg Img_2699.jpg 
1部はクリスマスソングなどを中心にした構成。2部はロシアやイギリスなどの音
楽をジャズ風にアレンジした演奏、芝田さんのハモニカ、中村さんの渋い声での
YesterdayやMoon Riverなどを楽しませていただきました。
もちろん最後は、ボルサリーノ!素晴らしい。
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