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2年ぶりの絵本原画 [美術館]

毎年楽しみにしている展覧会のひとつ、イタリア・ボ
ローニャ国際絵本原画展も、昨年はコロナ禍の影響で
中止だったんですが、今年は開催しているってことで、
西宮市大谷記念美術館に「2021イタリア・ボローニャ
国際絵本原画展」を観にいてきました。
IMG_9837.JPG 
今年のボローニャ展は、コロナの影響でオンラインで
の募集が行われたそうで、世界68カ国、3235名の作家
さんから送られてきたデジタルデータの作品をオンラ
インで審査し、日本人8名を含む76作品が入選したそ
うです。展覧会の方は、デジタルデータではなく原画
を展示してありました。
IMG_9838.JPG 
別段、国がどうこうとは思いませんが、ついつい日本の
作家さんが目についちゃうってことで、先ずは、あお木
たかこさんの“ABC”、頭文字くくりの絵が鮮やかな色
彩でリズミカルに並んでました。文字くくりと言えば、
イタリアのベアトリーチェ・ボゴーニさんの“母音の共
感覚”はABIOU(アエイオウ)の絵が集まった作品で
ことらもリズムを感じました。
そして、相澤史さんの“わたし、お姉ちゃんになります”
は、淡い色調の中に白く描かれた動物たちが、ほのぼ
のとした雰囲気を漂わせてました。
波田佳子さんの“パオロのスケッチブックのおかしな住
人たち”は、原色の色彩で単純化されたキャラクターが
ドンんと描かれて、まるで子供の絵の様なインパクト
がありました。子供の絵の様なインパクトつながりで、
台湾のチャン・シャオチーさんの“ずっと目をつぶって
いられたらいいのにな”の空色のクレヨンでぐりぐり
描いたような象も印象的でした。
鮮やか色彩とは真逆ですが、モノクロームの夜の世界
を描いた西岡秀樹さんの“まよなかのようちえん”は、
物寂しい夜の空気が見事に表現されていて素晴らしか
ったです。描いた場所は、図らずも先ごろ江戸時代に
感染症で亡くなった方々の人骨が多量に見つかった
梅北あたりだそうです。
そして、いわさき智沙さんの“愛犬といっしょに”は、
かわいらしい粘土の立体作品を写真に撮った作品で
独特の世界観なんですが、イタリヤのロレンツォ・
バルトルッチさんの“紙人間”と言う作品も紙で作った
ジオラマを写真で撮って作品にしていて、雰囲気は違
うんですが、どちらも面白い作品でした。
ホリベクミコさんの“ねこちゃんのすきなこと”は、幾
何学とメルヘンが融合したような雰囲気でイイ感じで
した。幾何学的と言えば、イランのアミール・シャア
バーニープールさんの“願い”は、昔のゲームの様に粗
いドットで描いたデジタル作品で懐かしさを漂わせて
ました。
いちかわともこさんの“収穫祭”は、コロナで会えない
友人の飼っている羊のインスタ写真を元に描いたそう
で、初めて野に出た羊を絵具を多層に塗る込んだ画面
でいきいきを表現してらっしゃいました。
umecoさんの“わたしのおはなし”は、独特の色彩とキ
ャラクターが異彩を放っていて不思議で面白い作品で
した。

日本の作家さんを中心に紹介しました。が、今回、台
湾と韓国の作家さんの作品が目立ってたなと言う印象
で、特に韓国のチョ・スルギさんの“雨が初めてのあ
おむしと一度だけ雨にうたれたてんとう虫”は印象に
残りましたし、他にジン・ウニョンさんの“遊びの発
明家”、チェ・ダニさんの“いたずらな庭”、チョン・
ジニヨムさんの“ひみつのサーカス”も良かったです。

そして、今回一番お気に入りの作品は、フランスの
マリー・ノエル・オルヴァットさんの赤い糸の刺繍
がカワイクって素敵な“ぐるん ぐるぐる”でした。

毎年と言えば、うちの会社、5日間連続で有休を取れ
る仕組みがあって、コロナ前までは、地方の芸術祭を
絡めて旅に出るのを恒例にしてたんですが、昨年は
巣篭もり休暇でどこにも行けず仕舞い。今年は、とり
あえずワクチンは接種して、第5波の感染拡大も峠は
越えた感じなんですが、まだ緊急事態宣言中なので、
遠出はせず関西圏で大人しく過ごしている次第です。

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