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2年ぶりの野田さんの芝居 [観劇(他)]

今日は、野田秀樹さん作・演出のNODA・MAP
第26回公演「兎、波を走る」を観に、上本町の
新歌舞伎座に行ってきました。
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昨年の「Q」は見逃しましたが、21年に同じ新
歌舞伎座に観に行った「フェイクスピア」以来
の野田さんの作品(新作)です。
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作・演出は野田秀樹さん。
出演は、前々回のフェイクスピアでも楽しませ
てもらった高橋一生さん、Qに続いての松たか
子さん、今回初参加と言う多部未華子さんと唐
十郎さんのご子息大鶴佐助さん、ナイロン100
℃の大倉孝二さん、桜の森にも出られていた秋
山菜津子さん、ドラマの脇役と言えばってっ感
じの強い山崎一さん、それと野田秀樹さん他
(舞台を走り回る方々)って感じでした。
衣裳はお馴染みのひびのこづえさん。
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詳しいあらすじの説明はできませんが、劇作家
チエホウフ(大倉孝二さん)の不条理な不思議
の国のアリスと劇作家ブレルヒト(野田秀樹さ
ん)の社会派のピーターパンが交錯する元女優
のヤネフスマヤカジコ(秋山菜津子さん)の経
営する潰れかかった遊園地の舞台(桜の園的な
世界)。
その遊園地を買い取って統合型リゾートと称す
るカジノを計画している不動産業者のシャイロ
ック・ホームズ(大鶴佐助さん)。
劇中劇の中や外で走り回る見える人にしか見え
ない、自分の痛みも他人の痛みも感じなくなる
ように訓練された脱兎(高橋一生さん)、現実
と妄想の狭間でアリスを探し続ける母親(松た
か子さん)と、兎について行って(連れていか
れて)迷子になったアリス(多部未華子さん)。
かつて地上の楽園と自称した国で兎たちの訓練
を行っている東急半ズボン教官(山崎一さん)。
現実と妄想が入り乱れ、メタバース世界のAI
劇作家に操られているチエホウフとブレルヒト。
兎、波を走る→うさぎ、なみをはしる→USAGI
NAMIWOHASHIRUのアナグラムに隠された意
味、アリスを置き去りに38度線を越えた兎など
など。

昨年のQを見てないので、高橋一生さんの独特
の声が舞台に響くと、なんだかフェイクスピア
から続いている様な錯覚も感じつつ正に脱兎の
ごとく走り回る姿を楽しませてもらいました。
変幻自在な松たか子さんのお母さんも素晴らし
かったですし、多部未華子さんのアリスのカワ
イさが舞台に華と物語により一層の悲劇性を添
えている感じで、こちらも素晴らしかったです。

もう、そうするしかない国の妄想するしかない
世界で、機関銃のように飛び交う言葉遊びの応
酬、劇中劇の野田さんっぽい小難しい言葉遊び
を劇中で揶揄しながら、置いて行かれてる気分
であろう現実の観客の想いを代弁する様な多層
構造の言葉遊び、舞台狭しと走り回る役者の方
々、痛烈な社会風刺の世界に、2時間ちょっと
の時間ですが、どっぷりと浸らせていただきま
した。
内容的に面白いと言って良いのかは判りません
が、面白かったです。ありがとうございました。

余談
この記事を書く時に“うさぎなみをはしる”のア
ナグラムを、試しに言語生成AIさんにやっても
らったんですが(言葉遊びは得意かなと思って)、
日本語のアナグラムはあまり得意じゃないみた
いでした。
面白いのは、意味不明の文字列をとりあえず人
名ってことにしたり、新種の植物の名前だとか
言ったりして、なんとかこちら要求に応えよう
と努力はしてくれるみたいでした(嘘をつくと
言ってしまうのは簡単ですが、AIも趣味で使っ
ている分には、嘘もカワイイもんです)。笑

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