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ちょっと早めに落語で大晦日気分 [落語]

そろそろ世間は仕事納めって感じで(私の会社は
明日まで仕事ですが・・)、年の瀬の今宵は、中
之島のフェスティバルホールに「立川談春 独演会
三ヶ月連続 人情噺 その三 芝浜」を聴きに行って
きました。
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夏に芸文で牡丹灯籠を聴かせてもらった談春さん
ですが、その折、年末はオリジナルの芝浜をやる
ってことだったので、芸文のロビーでチケットを
買って、どんな芝浜なんだろうと楽しみにしてま
した。

それこそ独演会てことで談春さんのみの出演で、
先ずは、上方落語ゆかりの噺で“蜘蛛駕籠(上方で
は住吉駕籠とも言います)”。
関西だと向かいの茶店のおやじを駕籠にのせる場
面やお侍のシーン、そして酔っぱらいに絡まれる
辺りで終わって、8本足で駕籠をかくところまで
はいかないことも多い気もします。が(話の途中
でも十分笑いが取れるので、時間に合わせてどこ
でも切れるタイプの噺)、きっちりと蜘蛛のオチ
まで聴かせてもらいました。

そして、メインの芝浜の前に“芝浜の解説”。解説
と言っても、今語られる芝浜の原型を創り上げた
三代目三木助師匠の芝浜。独自の解釈を加え、近
年の芝浜の代名詞とも言える談志師匠の芝浜。
談志師匠から受け継ぎ自分なりに練った元の筋の
談春さんの芝浜を比べながら実演を交えた、たっ
ぷりと聴き応えのある解説でした。
三木助師匠は、夜が明ける河岸の浜辺の美しい緻
密な描写で、落語に色彩を持ち込んだと言う話が
印象的でした。
談志師匠の話は、さすがお弟子さんって感じで煙
管に火をつけるシーンやお金を数える場面、皮財
布の金を出す奥さんの可愛さなどを思い出ととも
に語ってくれました。
ご自身の芝浜では、奥さんが皮財布の金を出すを
ところは、照れもあって談志師匠の様にはできず
工夫した話などを聞かせてくれました。

では、何故、今、芝浜なのかと言う解説では、現
代の若い女性が芝浜を聴いて、素敵な夫婦と思う
のか?と言う疑問が生じ、どう見ても旦那の行動
はだたのハラスメントだし、男に都合の良い奥さ
ん像だしで、現代にはそぐわない話になっている
のでないか?もう少し対等な立場の話にならない
かと言う工夫をしたそうです。

そして中入り後、“これからの芝浜”をたっぷりと
聴かせてもらいました。
内容は、書かない方が良いと思いますが、元ネタ
では端折られている奥さんの経歴や金を隠したこ
とへの葛藤、大家さんに何度も相談に行ってると
ころなどが緻密に描かれていたり、話の大半が、
財布の金を旦那に見せてから後の話になっていた
りで、大筋の流れだけが芝浜で、ほぼ新作落語ば
りにオリジナルの噺になってました。
もちろん面白かったですし、人情噺の芝浜目線で
の温かみのある感動もあって、素敵な作品でした。

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