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不条理な桜 [文楽]

今日は、国立文楽劇場に「令和五年 四月文楽公演」を
見に行ってきました。
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演目は、2部の「通し狂言 妹背山婦女庭訓」の三段目
 “太宰館の段”と“妹山背山の段”。
今回の「妹背山婦女庭訓」は、午前中からの1部で一
段目と二段目が上演され、2部で第三段。次回の夏休
み公演で四段目を上演すると言う変則気味の通し狂言
になってます。
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第三段、太宰館の段は、悲劇のプロローグと言う場面
で、浄瑠璃は睦太夫さんと勝平さんで、蘇我入鹿(玉
志さん)が、無理難題を押し付ける話。
次の妹山背山の場面が第三段の見せ場で、舞台中央に
吉野川が流れ、右に大判事清澄の山荘、左には太宰少
弐国人の山荘が配され、背景の吉野の満開の桜。また、
通常の右に床に加えて左にも床が設置され、左右の太
夫さんと三味線さんが掛け合いながら話を進める演出
(浄瑠璃右手は、呂太夫さん、織太夫さん、藤蔵さん、
清介さん。左は、錣太夫さん、呂勢太夫さん、清治さ
ん、宗助さん、清允さん)、舞台全体が華やかな雰囲
気の春にピッタリの演目です。が、内容はただただ不
条理で悲惨な話です。
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和風ロミオとジュリエット的な話なんですが、切腹し腹
に刀が刺さって息も絶え絶えな久我之助(玉佳さん)の
ところに、母親の後室定高(和生さん)が切り落とした
雛鳥(一輔さん)の生首が雛壇の駕籠にのせられ吉野川
を渡され、婚姻の三々九度が行われる。
その後、久我之助も父親の大判事清澄(玉男さん)に介
錯され、2人の首も持って仁王立ちの清澄!なんやかや
でめでたしめでたし!でおしまい。。。
文楽は、現代の価値観では不条理な話が多いんですが、
これもなかなか不条理な話です。

終演後、コロナ以降遠慮してた食事会に参加して、文
楽鑑賞仲間の皆さんと楽しいひと時を過ごしました。
場所は定番の南海飯店さん、どの料理も美味しかった
です。が、昨夜、youtubeで南海飯店さんの料理の仕
込みの動画を見ていたので、なんだかいつも以上に、
料理の提供されるスピードや味などを噛みしめながら
味わえた気がします。


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