平成二十二度 第四回 大阪梅猶会定期能 [能・狂言]
今日は、1月から毎月恒例で観てきたお能の今年の見納
めって感じで、大槻能楽堂に「大阪梅猶会定期能」を観に
行ってきました。
本日の演目は、先ず、お能の「俊寛」。歌舞伎などでもお
馴染みの俊寛ですが、お能の俊寛は、鬼界が島に流罪に
なっている俊寛(シテ:梅若基徳さん)、康頼、成経のうち、
康頼、成経だけが清盛の娘徳子の安産祈願のための恩
赦を受け、俊寛だけが島に取り残される様を淡々と描いて
いるもので、書状に自分の名前がないと気付いた時の落
胆、2人を連れて去って行く役人に取りすがる姿など、ただ
ただ俊寛の悲劇のみをクローズアップしてる演目でした。
どんよりした気分の後は、善竹忠重さんと岡村和彦さんの
狂言「寝音曲」。主人から謡を謡うように言われた太郎冠
者でしたが、簡単に謡ったら何かのたびに歌わされるのが
目に見えているので、酒を飲まないと謡えないとか、妻の
膝枕でじゃないと謡えないなど、御託を並べていたけど酔
った勢いと、適当に主人に誤魔化されて最後には舞いな
がら謡ってしまうと言う話。
善竹忠重さんの太郎冠者のとぼけた雰囲気で大笑いさせ
てもらいました。
そして、仕舞で、池内光之助さんの「道明寺」、井戸和男さ
んの「百萬」、立花香寿子さんの「殺生石」。立花さんの切
れのある動きと気迫が凄かったです。
次は、お能「三輪」。三輪山に住む玄賓僧都のもとに毎日
樒と水をもってくる里女(実は三輪明神;シテ:井戸良祐さ
ん)から衣を所望され渡してやる。ある日、三輪神社の御
神木に衣がかかっている事を聞いた玄賓僧都が確認に
行くと自分が渡した衣であった。その時、御神木の陰から
巫女(三輪明神)が現れ三輪の神話と天の岩戸隠れの神
楽を舞って去って行く。
真ん中に作り物が置かれているんですが、話の流れの中
で、神木になったり、岩戸のなったりと、展開によって場面
を想像していないと、何がなんだかわからなくなりそうで、
意識を集中して観てたら妙に疲れてしまいました。疲労感
はありつつも、舞や神楽など優美な雰囲気は素敵でした。
最後は、梅若吉之丞さんの祝言仕舞「猩々」。三輪が終わ
ってざわついた空気をすぅ~っと静める舞でした。
お能の後、駅に向かう道すがら、ミニベロを飾っている「B
ici Termini」さんと言う自転車屋があったので、ちょっと
寄ってSTRIDAのチューブを購入。
その後、「BOULANGERIE gout」さんにも立ち寄って美
味しそうなパンを物色!
全粒粉食パン、ダッチブール、ラムレーズンのクリームパン、
フランスの山栗の入ったシャテーニュを購入しました。
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