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京都でも華山 [美術館]

夏の京都は暑い!体感温度で感じる京都の暑さは天気予報
で言ってる気温を超えてる気がします。。。
そんな暑い京都に、昨年秋、東京ステーションギャラリー
で観て面白かった「横山華山展」を、本場の京都でもう一
度観ようと思い立ち、京都文化博物館に行ってきました。
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改めて観てみても、とにかく器用な人だなってのが一番の
感想で、何を描いてもそつが無いというか上手い、そんで
もって丁寧で細かい。中でも風俗や群衆を描いた絵が秀逸
で、紅花の収穫から出荷までの人々の営みを詳細に活き活
きと描いた“紅花屏風”。金地に子供たちが楽しそうに遊ぶ
“唐子図屏風”は子供たちの笑い声が聞こえてきそうな雰囲
気です。
また、30mにもおよぶ祇園祭の絵巻“祇園祭礼図巻”は、歴
史資料的な側面も持つくらい山鉾が忠実に描かれているん
ですが、山鉾を引く人々が本当によく描かれていて、列の
中ほどで気を抜いて世間話でもしてるような人々をジッと
見ていると、なんだか楽しい気分になります。
今回、風景が描かれた屏風絵を見ていて改めて思ったのは、
屏風の折り畳み構造を絶妙に利用して遠近感を出すのが上
手いな~ってことでした。
でも、こんな人でも明治以降、埋もれて名前も忘れられて
いたというのだから、時の流れには残酷な側面があります
ね。運良く掘り起こされれば良いですが、埋もれたままの
人も大勢いるんでしょうね。

京都のアートと言えば、今年の春にオープンして、気にな
ってはいたんですが、いつでも行けそうな感じで、行きそ
びれていたアートなスタバ「スターバックスコーヒー京都
BAL店」さんに立ち寄ってみました。
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名和晃平さんが主宰するアートティスト集団「SANDWIC
H」が手がけた店で、30名ほどの若手アーティストさんの
作品80点ほどが展示されていました。
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名和さんは京都造形芸術大学の先生もしていて、京都には
芸術系の学校が多いわりに若手の作家さんが作品を一般の
方に向けて、常設で発表する場所が少ないと言うことで、
このスタバを企画したみたいです。素晴らしい!

こちらも気になっていて、観にいかなきゃと思いながらも
期間最終盤の訪問になってしまった細見美術館で開催して
いる「世界を変える美しい本 インド・タラブックスの挑戦」
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ちょっと前にテレビで特集をしていて(何の番組かは忘れ
ましたが・・)、ハンドメイドにこだわった制作をしてい
るタラブックスの絵本の日本語翻訳版を出すのに色々苦労
したって内容で、現物を見てみたいなと思った次第です。
タラブックスは、インド南部のチェンナイを拠点とする出
版社で、 1994年から、インドの伝統的な絵柄、またイン
ドの自然や風習などをモチーフに子供向けの絵本をハンド
メイドにこだわって作っているそうです。

屋上にある茶室 古香庵で、インドで売っている実物を読む
ことができたんですが、厚めの紙の質感、糸で縫い合わせ
た素朴な作り、シルクスクリーン印刷のインク香りなどな
ど、本自体がなんとも素敵でした。
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代表的なシリーズ“夜の木”は、中央インド出身の3人のアー
ティストが、ゴンド族の中で語り継がれてきた昔ばなしや
神話をもとに描いたものだそうです。
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そんな“夜の木”をはじめ、カラフルで抽象的でカワイイ絵
が描かれた絵本とその原画が多数展示してありました。
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西ベンガル地方にはポトゥア(絵巻物師)と呼ばれる人々
が、絵巻物を片手に歌と語りで物語を伝える伝統芸能があ
るそうで(読み聞かせる姿がビデオで流れていました)、
その絵巻物も展示してありました。
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中でも、インド洋を襲った大津波を題材にした「つなみ」
と言う絵巻物を元に蛇腹の本に仕立てた絵本が印象的でし
た。こちらは同じ構造で日本語版もありました。
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絵本の原画といっしょにタラブックスが本を作るこだわり
を書いたパネルも多数飾ってあって、大量消費やデジタル
と一線を画す絵本。本って手触りや臭いも含めて作品なん
だなって気付かされる素敵な展覧会でした。

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