東西の細密な器 [美術館]
梅雨の晴れ間の土曜日、今日は久しぶりに京都を訪れ、少し前に
BSプレミアムの「極上 美の饗宴」で紹介された並河靖之氏の七宝
焼きの実物を観たくて、東西線東山駅近くにある「並河靖之七宝記
念館」行ってきました。
東山の駅から白川沿いに少し入ると、並河氏の旧邸宅をそのまま
使った記念館の風情のある建物が見えてきます。
京都の近代美術館に行く折に前はよく通ってたんですが、入るのは
今回が初めてでした。
作品を展示したスペース、実際作品を作っていた窯場の他、琵琶湖
疏水から水を引いた池を有する庭、母屋などが楽しめ、なかなか素
敵な美術館です。
作品の方は、緻密で繊細な図柄に鮮やかな色が息を呑むほど美しく、
じぃぃ~~!と観ていると、なんだか吸い込まれそうでした。
庭と母屋も素敵で、特に母屋の歪みのある古いガラス越しに見る庭
は絶品!
並河氏の七宝焼きを楽しんだ後は、細見美術館で開催中の初期マ
イセンの展覧会「開窯300年 マイセン 西洋磁器の誕生」を拝見。
アウグスト強王によって1710年にドイツのマイセン王立磁器製作所
から始まったマイセンの磁器の初期約50年間の作品が展示されて
いました。
はじめ中国や日本の磁器を模倣していたのが、天才絵付師ヘロルト
が登場し、シノワズリーと呼ばれる東洋風の微細な絵柄が描かれる
ようになり、天才造形師ケンドラーによってオリジナリティー溢れる優
美な形が作られることで、独自の世界を確立していった初期マイセン
の変遷が垣間見える素晴らしい展覧会でした。
昼ごはんは、細見美術館の中と言うか同じ建屋にあるカフェ「CAFE
CUBE」さんで、パスタランチをいただきました。
中庭の席で、のんびり大江匡氏設計の建築を楽しみながら手繰るボ
ロネーゼは美味かったです。
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