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静物とは、静かな物 [美術館]

今年の展覧会始めは、いただきモノの招待券があったので、兵庫県立美術館で
開催中の「ジョルジョ・モランディ 終わりなき変奏」を観に行ってきました。
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ジョルジョ・モランディは、イタリアの画家で、卓上に整然と並べた壜やコップなど
の静物や身近な風景を反復するように描いてあり、静物画とは静かな物を描い
た画のことでしょうが、文字通りと言うかなんと言うか、静かな静かな絵が並んで
いて、会場全体に不思議な空気が漂っていました。
絵は、黄褐色気味の淡い色調でモチーフの形が浮かび上がるような独特の雰囲
気で描かれていて、少しずつ配置を変えた同じ壜やコップが繰り返し繰り返し描か
れている作品を目で追いかけていると、だんだん何が描かれているのかが曖昧
になってくるような感覚に襲われながら、幻想的な世界に浸らせてもらいました。

そして、2階と1階での常設展示「県美プレミアム」でも、小企画として「谷中安規
展」と版画関連として「ハンガ・オンパレード 版画大行進!」と銘打った展示も行
われていました。
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谷中安規は、昭和初期に活躍した木版画家で、民芸的な素朴さとユーモアを感
じる幻想的な作品や内田百閒の挿絵などが多数並んでいて見応えありました。
それと、関連企画の「版画大行進!」の方は、浮世絵の伝統を受け継ぐ小林清
親や川瀬巴水の他、池田満寿夫などの日本の作家さんの作品とゴヤ、ルドン、
ルオー、ジャスパー・ジョーンズという大好きな西洋版画の巨匠たちの作品も多
数紹介してありました。こちらも見応えありますよ。

お隣のギャラリー棟3階の方では、中国人アーティストの王懐慶氏の個展「山を
出て」が行われていました。
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建築家豊田啓介氏が構成した会場中央には、展覧会のタイトルにもなっている
“山を出て”と言うインスタレーションが配置され、その周りに展示された作品とも
あいまって迫力のある展覧会でした。

最後に、兵庫県立美術館での楽しみのひとつ、海側に出向いて、ヤノベケンジ
さんの“Sun Sister”詣!
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陽光に輝く“Sun Sister”の勇姿を拝ませてもらいながら、東北の復興をお祈り
させてもらいました。
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