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文楽でお花見 [文楽]

国立文楽劇場に「平成三十一年 四月文楽公演(第2部)」を
観に行ってきました。
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今回の演目、先ずは、祇園祭礼信仰記から金閣寺の段と爪先
鼠の段。
浄瑠璃は、金閣寺の段は織太夫さんと藤蔵さん。爪先鼠の段
は千歳太夫さんと富助さん、そして芳穂太夫さんと清志郎さ
んでした。
幕が開くとまさに春の演目って感じで、目の前には満開の桜
に彩られた金閣寺。足利将軍の母慶寿院(亀次さん)を金閣
寺に幽閉した松永大膳(玉志さん)が優々と碁を打っている。
そんな大膳のもとに此下東吉(玉助さん)が仕官をしたいと
訪れ、碁で大膳を打ち負かし、ムッとした大膳が碁笥を井戸
に投げ込み手を濡らさずに碁笥を取ってみろと言うと、東吉
は樋を使って滝の水を井戸に引き込み水を溢れさせて碁笥を
見事に取ってみせる。感心した大膳は東吉の仕官を許す。
一方、金閣寺には絵師雪舟の孫娘雪姫(清十郎さん)とその
夫狩野之介直信(紋秀さん)も捕らえ、雪姫に横恋慕してい
る大膳は自分のものになるか金閣寺の天井に龍の絵を描くか
を迫る。が、雪姫は手本がないと描けないと言う。そこで大
膳は宝剣倶利伽羅丸を出して、滝に龍を映して見せるが、倶
利伽羅丸は元々雪舟が中国の帝からもらった品で、雪姫の父
雪村が殺されて奪われた品だった。大膳が父雪村の敵だと判
った雪姫は大膳に挑むが、逆に桜に木に縛られてしまう。雪
姫は祖父雪舟の故事を思い出し、桜の花びらを集めて足の爪
先でネズミを描くと本物のネズミになって縄を食いちぎって
くれる。
この後、此下東吉が真柴久吉となって登場し、雪姫と幽閉さ
れた慶寿院を助けるんですが、ここからがスペクタクルって
感じで、久吉が桜の木をのぼり(舞台では金閣寺が下がる仕
掛け)、警護の顔を真っ二つにしたり首ははねたり!そして
金閣寺の3階に居た慶寿院を竹にくくって竹のたわみで無事
に下におろすと言う荒業に思わず笑ってしまいました。
桜もいっぱいでハッピーエンド、春を満喫って感じでした。

次の演目は、近頃河原の達引から四条河原の段と堀川猿廻し
の段。
浄瑠璃は、四条河原の段は靖太夫さんと錦糸さん。堀川猿廻
しの段は、津駒太夫さんと宗助さんにツレの清公さん、それ
に呂太夫さんと清介さんにツレの友之助さんでした。
こちらも京都の話なんですが、桜の金閣寺とは打って変わっ
て幕が開くと暗がりの四条の川原。
井筒屋伝兵衛(勘彌さん)と恋仲の祇園の遊女おしゅん(簑
二郎さん)に横恋慕した横淵官左衛門(玉勢さん)が、伝兵
衛を殺そうと、計略を練って呼び出すが逆に殺され、官左衛
門を殺した伝兵衛はお尋ね者になってしまう。
おしゅんが堀川の実家に戻ると、兄の猿廻し与次郎(玉也さ
ん)と母(勘壽さん)は、おしゅんを伝兵衛と別れさせて助
けようと縁を切る手紙を書かせる。が、夜半に伝兵衛が訪ね
て来て手紙を読むと、母と兄への別れの手紙だった。
妹の思いを悟った与次郎は、最後に曽根崎心中のお初徳兵衛
の猿廻しで二人を送り出すと言う話ですが、最後の猿廻し場
面が見所で、一人で操る二匹の猿のユーモラスな動きと二本
の三味線の早弾きが見事にシンクロして、心中に向かう二人
の切なさを際立たせます。素晴らしい!

文楽観劇の後は、いつものように観劇仲間の方々と劇場近く
にある「福華酒家」さんで食事会、これまたいつものように
干し豆腐、水蓮、黄ニラをいただきました。
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干し豆腐の独特の食感とパクチーの香り、シャキシャキの水
蓮と黄ニラも美味しい!楽しい時間を過ごせました。
ありがとうございます。

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