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おめでたい文楽 [文楽]

今日は、文楽鑑賞仲間の方々と文楽を観に行く前に、色々
と評判を耳にして行ってみたいと思っていた大阪市立東洋
陶磁美術館の「竹工芸名品展:ニューヨークのアビー・コ
レクション-メトロポリタン美術館所蔵」を観に行ってき
ました。
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館に入ると、ロビーの吹き抜けの空間に四代田辺竹雲斎さ
んの巨大な竹のインスタレーション“GATE”が、大蛇のご
とくどくろを巻きながら2階まで身体を伸ばし、見上げる
その姿に圧倒されました。
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そして、展示室には、歴代の田辺竹雲斎の作品をはじめ、
超絶技巧で作られた竹工芸品が、その作品と響き合うよ
うな所蔵の陶芸作品と並べて飾ってあり、繊細で大胆な
手仕事の世界と、めくるめく幾何学模様の世界を堪能す
ることができました。
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なんだか理系の血が騒ぐ、展示会だったような気がしま
す!笑
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竹工芸の作品と一緒に、川崎毅さんの街シリーズの陶芸
オブジェ作品や飛青磁花生などエリック・ゼッタクイス
トさんの陶器をモチーフにしたドローイングなどの展示
もしてありました。

竹細工を観る前の腹ごしらえは、裁判所裏にある「ちー
ず亭」さんで特製ビーフシチューをいただきました。
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トロトロのビーフシチュー、ごろりとのったチーズも相
まって美味しかったです。
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ちょうど大阪国際女子マラソンのコースが東洋陶磁の目
の前だったので、東洋陶磁に入る前に最後の選手を少し
だけ応援させてもらいました。(トップ選手は見逃しま
した。。。)

そして、竹細工の後は、国立文楽劇場で「令和二年 初春
文楽公演(第二部)」の千穐楽を拝見。
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もうじき節分なのでお正月気分って感じでもなかったん
ですが、さすがに新春公演ってことで劇場は睨み鯛など
仄かにお正月気分が残っていました。
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そして演目は、加賀見山旧錦絵から草履打の段 、廊下の
段 、長局の段、奥庭の段 。そして、明烏六花曙から山
名屋の段でした。
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加賀見山旧錦絵の草履打の段。三味線は清治さんで、靖
太夫さん(呂勢太夫さん病気休演の代打)、芳穂太夫さ
ん、小住太夫さん、亘太夫さん、碩太夫さんの掛け合い
浄瑠璃でした。
場面は鶴岡八幡宮の門前、参拝に来た中老の尾上(和生
さん)と局の岩藤(玉男さん)。町人上がりの尾上に対
して武芸のたしなみも無い役立たずといちゃもんをつけ
る岩藤、立場上反抗のできない尾上の頭をあろうことか
自分の草履で打って、プライドをずたずたに引き裂く!
岩藤の悪役っぷりに、ムカムカするよな話でした。
次の廊下の段は、藤太夫さんと團七さんの浄瑠璃。
尾上の召使いお初(勘十郎さん)が、廊下で女中たちか
ら草履に一件を聞かされていると、そこに岩藤が現れ、
お初に対してもいがかりを付ける。そこに弾正(玉輝
さん)が現れ、お家転覆の密談をはじめる。
そして長局の段は、前が千歳太夫さんと富助さん、後
が織太夫さんと藤蔵さんの浄瑠璃。
草履で殴られあまりの恥辱に死を覚悟する尾上、お初
はそんな尾上に対して、忠臣蔵の話を例えに短気を起
こさぬように説得するが、尾上は実家に書状を届けて
ほしいとお初に頼み、お初が屋敷から離れたすきに自
害をしてしまう。
最後の奥庭の段は、靖太夫さんと錦糸さんの浄瑠璃。
主人尾上の敵討ちとばかりにお初が、岩藤のいる奥屋
敷の庭に忍び込むと、お家の大事な品を盗んできた家
来を岩藤が殺すところにでくわし、これ幸いに尾上の
仇を討とうと躍り出て、岩藤との決闘の末に岩藤を成
敗する。その騒ぎにお家の重鎮が現れ、お初が岩藤と
弾正の密書を手渡し、めでたく終演となりました。
今で言うところのパワハラって感じで、最後ですっき
りするというより、ちょっとザラっとした気分が残る
話でした。

2幕目の明烏六花曙の山名屋の段の浄瑠璃は、呂太夫
さんと清介さんに胡弓の燕二郎さん。
こちらは文楽には珍しい吉原の話なんですが、主人公
のちょっと男が頼りないのはいつもの通りって感じで、
遊女浦里(勘彌さん)と恋仲の時次郎(玉助さん)。
浦里がいる女郎屋の主人勘兵衛(文司さん)は、時次
郎の家の家宝の掛け軸を盗み、その詮索で時次郎が浦
里を利用していると思い込み、浦里から時次郎のこと
を聞き出そうと遣り手婆のおかや(簑一郎さん)と一
緒に拷問をするが口を割らない。そこに浦里に横恋慕
する手代の彦六(簑二郎さん)が加わり、助ける代わ
りに自分のモノになれと言い寄り、おかやとやり合う。
そんなゴタゴタの隙に時次郎が掛け軸を取り戻し、め
でたしめでたしって話でした。勘兵衛が子供拷問する
嫌な場面も有りましたが、とにかく手代の彦六と遣り
手婆のおかやが無茶苦茶で笑わせてもらいました。
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そして今回は、おめでたい新春と合わせて、竹本津駒
太夫改め六代目竹本錣太夫さんの襲名披露興行となっ
ていました。おめでとうございます!

文楽の後は、いつもの台湾料理屋「福華酒家」さんで、
干し豆腐、スイレン、黄ニラでシャキシャキ三昧!
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ぷりぷりの水餃子、パリパリのかた焼きそばなどなど、
いつもながら安定のうまさでした。

今回もチケットの手配から食事会の予約まで、なにか
らなにまでお世話になり、ありがとうございました。

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冬の京都で新鋭アート [美術館]

今日は、京都文化博物館で開催されている「Kyoto Art for
Tomorrow2020 京都府新鋭選抜展」を観に行ってきました。
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選抜されている新鋭の作家さんの作品を観るのも楽しみだっ
たんですが、特別出品として大好きな宮永愛子さんの作品が
展示されているということで楽しみにしていました。
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今回、宮永さんはレンガ造りのレトロな別館を使って“うた
かたのかさね”と言うインスタレーションを展示してらして、
時間を閉じ込めたような作品と時間が止まったような趣のあ
る建築と相まって幻想的な雰囲気が漂っていました。素敵な
作品でした。

こちらがメインですが、本館の方では選抜された40名の若手
の作家さんの展示が行われています。
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先ず目に飛び込んできたのは、河野愛さんボトルの破片にう
っすらと顔を映す手鏡。その横には、菊池ルイさんの極細の
ラインが複雑にからんだ網の目。
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荒川朋子さんのかなり不気味な手をつないだ仲良し木製ウィ
ッグはインパクトありました。
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顧洛水さんの琳派な雰囲気が漂う幻想的な美人画、美しい!
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近藤大祐さんの注射器でこんもりと絵の具を盛り上げて描い
た風景画、風景画なのかな?松本さやかさんのガラスの風景
画に見える作品。
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武田めぐみさんの街明かりが映る暖簾はなんとなく温かみを
感じました。
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高資婷さんの表と裏が糸でつながる妖艶なチャイナドレスの
女性、セクシーで素敵です。
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柳瀬安里さんのおじいちゃんの写真の介護の写真は、文章と
ともにかなり印象的な作品でした。
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貴志在介さんの微かな鼓動を聴診器で聴くブロック塀は面白
い。菊池和晃さんの筆と墨で正確に円を描くたいそうな装置
もイイ感じでした。
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イガわ淑恵さんのアキラを思わせるひび割れた壁もなんとな
く好きです。石と樹脂のイメージだった葛本康彰さんは鉄の
檻に幻想的に輝く樹脂の壺を飾ってました。
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そして、昨年末に御殿山で拝見した小出麻代さんの仄かに輝
く箱庭もノスタルジックな雰囲気で素晴らしかったです。
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この他、井尻杏那さん、伊藤学美さん、井上裕加里さん、今
井完眞さん、江川恵さん、来田広大さん、幸山ひかりさん、
小嶋晶さん、小林椋さん、阪本結さん、白井聡子さん、新宅
加奈子さん、大東真也さん、髙畑紗依さん、田辺桂さん、中
村潤さん、西村涼さん、橋本知成さん、松延総司さん、松元
悠さん、水田寛さん、三橋卓さん、宮本大地さん、森田具海
さん、山岡明日香さん、若林亮さんの作品が展示してありま
した。どの作品も素晴らしかったです。

2階の総合展示室では、現代美術ユニットKOSUGI+ANDO
(小杉美穂子さん・安藤泰彦さん)、映像作家の伊藤高志さ
んと稲垣貴士さん、哲学者の吉岡洋さんによる映像インスタ
レーション「BEACON 2020」が展示してありました。
観光地ではない京都の日常風景を360度カメラで撮影し、暗
い部屋の真ん中に置いた2台のプロジェクターで360度回転
させながら投影するという作品。キョロキョロながら見知ら
ぬ街を歩いていると言うか迷っているような不思議な感覚に
襲われる楽しい作品でした。

今日は、冬っぽくはなかったんですが、せっかくだし冬の京
都っぽいものを食べようと、寺町二条にある寿司屋「京寿司
末廣」さんで蒸し寿司とかんぴょう巻をいただきました。
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ほんのり温かいお寿司も山葵が爽やかにきいたかんぴょう巻
もめちゃ美味しかったです!

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大河ドラマ外伝? [講談]

今宵は、梅田にあるジャズバー“パイルドライバー”さんに
玉田玉秀斎さんと旭堂南照さんの「第十三回パイルドライ
バー講談二人会」を聴きに行ってきました。
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今日の演目は、玉秀斎さんで“細川幽斎の奮戦(荒大名の
茶の湯+古今伝授)”、南照さんで“細川ガラシャ”。
細川ガラシャは明智光秀の娘ってことで、先週から始まっ
た大河ドラマの外伝(?)って感じの流れでした。

玉秀斎さんのお弟子さん玉山さんの修羅場読みの後、南照
さんで“細川ガラシャ”。明智光秀の三女として生まれた玉
子、10歳の時に織田信長の仲介で(京都北部の守りをかた
めるため)、細川幽斎の息子忠興と婚約し14歳の時に輿入
れ。しかし、父である明智光秀が織田信長を討ったことか
ら幽閉。その後、許され玉造界隈で再び忠興と暮らすが、
キリスト教に惹かれ、夫が九州に行っている間に四天王寺
にお彼岸のお参りに行くと言って屋敷を抜け出し教会で洗
礼を受ける。豊臣秀吉が亡くなり、石田三成と徳川家康が
敵対する中、忠興が徳川方につくのを阻止するために三成
がガラシャを人質に取ろうとするが拒否し、自害ができな
いので家来に長刀で突かれ、火を放った屋敷とともにこの
世を去ったそうです。辞世の句は“散りぬべき 時知りてこ
そ 世の中の 花も花なれ 人も人なれ”。

次は、玉秀斎さんで“細川幽斎の奮戦”。内容的には細川忠
興他、豊臣の荒大名と呼ばれた加藤清正、池田輝政、浅野
幸長、黒田長政、加藤嘉明、福島正則が、本多佐渡守正信
にお茶に招待され、お茶の作法を知らない6人が起こすドタ
バタ劇である荒大名の茶の湯の後に、古今伝授を受けてい
た細川幽斎が石田三成と対峙し、幽斎と言うか古今伝授を
守るために朝廷が調停に入ったという話でした。古今伝授
とは、天皇家の秘密を含んだ古今和歌の解釈を伝える儀式
だそうです。

講談前の腹ごしらえは、同じく大阪駅前ビルにある洋食屋
「ステーキ&ハンバーグ ぶどう亭」さんのカニクリームコ
ロッケとハンバーグ。
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休日なぞは長い行列のできているぶどう亭さんですが、さ
すがに平日の夕方はすんなり入れました!
ジューシーなハンバーグもトロトロのクリームコロッケも
めちゃ美味しかったです。

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尼崎つながりの絵 [美術館]

今日は、いつもお世話になっている知り合いの方が、西宮で
絵画教室の発表会があるってことで、ちょっくら陣中見舞い
に行ってきました。

西宮までの道すがら尼崎で途中下車し、あまらぶアートラボ
(A-Lab)で開催している「A-Lab Exhibition Vol.21 物語
のものがたり」を覗いてみました。
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今回は、映像作家のさわひらきさんに、瀬戸芸沙弥島のパラ
パラ漫画でお馴染みの蓮沼昌宏さん、それと坂口佳奈さんと
二木詩織さんがコラボで制作したインスタレーションと言う、
3組4人の方々の作品が展示してありました。

物語をテーマに、坂口佳奈さんと二木詩織さんの“交換”と言
うインスタレーションは、ほぼ全館を使って、尼崎に滞在し
ながらつづった往復書簡が紙やガラスや旗に飾られ、それと
連動するように物干しや小さなオブジェが点在していました。
関西でも濃いめの地域を第三者的に見た物語が、けっこう関
西アルアルって感じで笑えました。
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蓮沼昌宏さんも尼崎にちなんだ風景や物語を“鳩たちからの
話を聞く”と言うパラパラ漫画に仕立てって、キノーラと言
う円形の紙送りの装置で色々な物語を楽しませてくれました。
沙弥島の作品も1点置いてありました。
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さわひらきさんは、尼崎との関係はよく判りませんでしたが、
部屋の中を飛行機が飛び回る不思議な映像“dwelling”と、和
室では付喪神が歩くシュルレアリスムのような映像“Wall ab
sent”が、円形のスクリーンや虫眼鏡のレンズで映し出され
部屋の中を異形の像がうごめいていました。
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今回の展示とは直接関係はないですが、尼崎を拠点に制作を
行ているパペットアニメーションチームのソバットシアター
さんの“りくろの庭”と言う作品の制作が行われていて、背景
になる町並みのセットを見ることができました。
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どの作品も印象的で面白かったです。

そして、今日のメインイベント。アクタ西宮東館の西宮市立
北口ギャラリーでやっていた「2020 西美アカデミー展」を
拝見。
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今回のkitaさんの作品は、尼崎の運河沿いの鄙びた工場を描
いた風景画と黒バックに毬栗を描いた2点。風景も静物もき
っちりした構図で、錆びた工場の壁や波、イガの一本一本な
ど細部まで丹念に描かれた絵は、kitaさんらしくってとって
も素敵でした。A-Labと尼崎つながりって感じでちょっとビ
ックリでしたが。
そして、もう一人気になる方(まったく面識はないんですが
・・)、絵画教室で我が道をゆくって感じのまりりんさんの
今回の作品は猫でした。
今回はもうひと方、どちらかと言うと写実的な他の方々とは
全く違う作風の幻想的な絵を描く方(デッサンの教室の方だ
そうです)も加わってました。
受験用にデッサンを勉強している学生さんの頑張っている作
品もなんだか元気がもらえる感じで好きです。
今回も素敵な作品を見せていただきありがとうございました。

夜は、先日、ランチでお世話になったハービスPLAZA ENT
にある水牛モッツァレラチーズ専門店「オービカ モッツァ
レラバー 梅田店」さんでモッツァレラチーズの食べ比べを
してみました。
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3種水牛モッツァレラ盛り合わせ(スタンダードなクラシカ・
わらで燻製したアフミカータ・プーリア産生クリーム和えた
ストラッチャテッラ)
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本日のサルーミ4種盛り合わせ
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カポナータシチリア風茄子のトマト煮
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小海老とアスパラガスのバジルペースト フリルパスタ“マ
ファルデ”
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どの料理も繊細な素材の風味(特に香り)が生きていて美味
しかったです。

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ノスタルジックな押絵 [美術館]

今日は、谷四、谷六界隈でお能と新旧のアートめぐりに行
ってきました。

先ずは、大阪歴史博物館の8階特集展示室で開催されてい
る「押絵西国三十三所観音霊験記と生人形」展。
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熊本出身の生人形師松本喜三郎が作った見世物興行の“西
国三十三所観音霊験記”の生人形をもとに、明治42年~大
正2年にかけて、熊本の3人の女性(押絵作家の深浦春、
下絵の小川マス、背景画の中島千壽)が制作した押絵だ
そうです。が、制作から100年ほど経ち劣化が激しくなっ
たので、熊本県益城町で修復をしているときに熊本地震
(2016年4月)が発生し、からくも無傷に救出され修復
が完了したことで、今回の展示となったそうです。
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先ずは、一番札所からってことで“第一番 紀州 那智山青岸
渡寺”、和泉式部が那智山に参拝している場面だそうです。
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“第六番 大和 壺阪寺”、浄瑠璃壺阪霊験記の盲目の沢一が
壺阪寺に千日詣をして女官姿の観音様に呼び止められ開眼
する場面だそうです。
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蛇がらみの2話で蟹が蛇を挟んで娘を助ける“第十番 山城
三室戸寺”と役行者の大蛇退治“第十一番 山城 上醍醐寺”。
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“第十三番 近江 石山寺”は蓮如の鹿の子の御影の話で同じ
近江でも“第十四番 近江 三井寺”は女中さんが梯子から落
ちて石臼に頭を打つ話でした!
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“第十八番 京 六角堂”は、稚児姿で現れた頂法寺の本尊如
意輪観音が池之坊に生け花の法を伝授する場面が描かれ、
押絵とともに松本喜三郎が作った元ネタの池之坊の人形の
頭部と手も展示してありました。
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“第二十三番 摂津 勝尾寺”は朝鮮百済の后が白髪になって
勝尾寺の方を向いて祈ったら黒髪になったという話だそう
です(仕事柄ちょっと気になる話です)。こちらは修復の
写真の展示もしてありました。
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“第二十四番 摂津 中山寺”、今は妊婦さんの寺て感じです
が、この場面は、疑い深く信仰心の薄い奥さんが天井に吊
り上げられている場面です!
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“第三十二番 近江 観音正寺”は聖徳太子と琵琶湖の人魚の
話。人魚は妖怪系の容貌でちょっと不気味ですが・・。
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そして、最後の札所“第三十三番 美濃 谷汲山華厳寺”は、
奥州の商人が童子(実は文殊菩薩)から与えられた観音
像を厨子に入れた仁和寺まで運んでいた折、谷汲で観音
が厨子から出てかの地にとどまり華厳寺が創建されたと
説話の場面だそうです。
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10年ほど前に巡った西国三十三所を思い出しながら眺め
させてもらいました。めちゃ面白かったですし、押絵も
ノスタルジックな雰囲気で美しかったです。

そして、大槻能楽堂で「第29回 能楽若手研究会大阪公演
若手能」を拝見。
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今回の番組は、敦盛、狂言の地蔵舞、殺生石でした。

“敦盛”は、源平合戦の折、一の谷で平敦盛の討ち取った
源氏の熊谷次郎直実が出家し、敦盛の供養で一の谷を訪
れた時、草刈りが現れ敦盛の笛の話をして立ち去り、そ
の晩、敦盛の霊が現れ須磨での暮らしや直実との最後の
戦いの場面を舞うと言う話。扇を投げ捨て刀を抜いて舞
う戦いの場面は、前段のほとんど動かない展開と打って
変わってスピーディーで迫力がありました。

狂言の“地蔵舞”は、とぼけた旅のお坊さんの話で、旅人
に宿をかしてはいけないと言う法令のある町で、無理や
り宿をお願いしたお坊さん、泊まれないなら笠だけでも
預かてくれと言って笠を預け、夜に忍び込んでその笠を
かぶって休んでいるところを主人が現れ咎めたら預けた
笠の下にいるだけだと言い出す。面白がった主人が違法
に泊めてあげることにして、酒を出すが出家なので酒は
飲めないが吸うのなら大丈夫と言って酒を飲んで、お礼
に地蔵舞を披露する話。言い訳が突飛で笑わせてもらい
ました。

最後は“殺生石”、九尾の狐の物語で、天竺から唐、そし
て日本に渡り玉藻前となって鳥羽院に寵愛されるが、陰
陽師安部泰成に正体を見破られ那須の原で退治されたた
が、石になて今も上を飛ぶ生きものを殺している。そこ
を通りかかった高僧玄翁、最初女性が現れ石のいわれを
語り、石が割れて玉藻前が登場し、那須の原での戦いの
場面を舞うと言う話。舞台に大きな石の作り物が置かれ
ていたり、真っ赤な髪を振り乱し舞う玉藻前が迫力の能
でした(分かり易いし、激しい動きも有ってけっこう好
きな能です)。

満席で立見も出て、学生さんもたくさん見に来ていて、
なんだか賑わいもあって素敵な公演でした。

お能の観劇後は、谷六に移動して“+1art”さんで開催し
ている川崎ヒロ子さんと多羅信綱さんの二人展「千の光
化 Light gradation」を覗いてみました。
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川崎さんは、年末のチャリティー展などにも出展されて
いて、+1artさんでの他の方の個展でも何回かお会いし
ている方です。今回も会場にいらして、作品の話やアイ
ルランドでの作品制作の話、25年になる神戸の震災の話
など色々聞かせていただきました(アーティスト仲間の
方とお話をされているのに加えてもらったんですが)。
作品の方は、淡いグレーの円が黄色く淡く光を放つ抽象
的な素敵な絵でした。
多羅さんの方は石と木のオブジェで、穴の開いた石を覗
いて見える光が不思議な雰囲気、木と大理石の模様を相
互に写した立方体の作品も面白かったです。
作品も素晴らしかったですし、何より楽しいお話をあり
がとうございました。

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初ギャラリー詣 [美術館]

今日は、昼から肥後橋で会議ってことで、道すがらのハー
ビスPLAZA ENTにあるモッツァレラチーズにこだわった
イタリアンの店「オービカ モッツァレラバー 梅田店」さ
んでトラディショナル ラザニア(ミートソース 水牛モッ
ツァレラ)のランチセットをいただきました。
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熱々でビョ〜ンと伸びるモッツレラチーズののったラザニ
アも美味しかったですし、たっぷりのかぼちゃのスープと
ドリンクも付いて、お腹いっぱいになるランチでした。

会議の後、今年のギャラリー訪問の第1弾って感じで“Yo
shimi Arts”さんで開催している泉茂さんの回顧展「泉茂
“70’s”」を覗いてみました。
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泉茂さんが70年代に作成した油絵やシルクスクリーン版
画の作品が展示してあり、グラフィックデザイン的なシ
ャープさと油彩をエアブラシでにじませたように描いた
抽象的な色彩が融合した作品、ジッと見ていると吸い込
まれそうな魅力がありました。
それと“OSAKA”と銘打った白地に太い赤い2本の筆跡が
走る版画の作品は、何が大阪なのかは判りませんでした
が、非常に印象的で、ギャラリーの方曰く、筆跡に見え
るのは何層もシルクスクリーンを重ねて筆跡っぽく見え
るように描いてあるそうで、点のひとつひとつも計算さ
れて配置されているって事でした。こう言う話が聞ける
のもギャラリーの魅力ですね。

帰りに長崎ちゃんぽんが食べたくなったので北浜の「大
鳳閣」さんで、長崎ちゃんぽんをいただきました。
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野菜の上に生玉子ののったちゃんぽんにコショウをたっ
ぷりめにかけて、生玉子を崩しながら底の麺を玉子にか
らめてすすりました。美味しい!
隣のテーブルのサラリーマンの方々の長崎への帰省の話
も耳に入ってきてなんだか九州を感じたひと時でした。

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兵どもが夢の跡 [美術館]

電車で晴れ着の女性を見て「今日は成人式か!」なんて
気づかされた本日は、国立国際美術館で始まった「イン
ポッシブル・アーキテクチャー 建築家たちの夢」を観に
行ってきました。
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国内外のアンビルトの建築に焦点をあてて紹介するとい
うチャレンジング(建たなかった理由は、アイデアのみ、
そもそも建てることが困難、計画がとん挫、コンペに負
けたなどなど有るでしょうが、失敗作のお披露目と言う
意味では)と言うかなんと言うか興味をそそられる展覧
会だなと思って開催を楽しみにしていました。
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会場に入ると、ウラジーミル・タトリン氏の巨大な“第三
インターナショナル記念塔”の模型と、もし建っていたら
のCG映像が流れ、近代版バベルの塔って感じでした。
その横にはブルーノ・タウト氏の“生駒山嶺小都市計画”
のスケッチが飾ってあり、なんとなく生駒山上遊園地が
素朴な風情が頭をよぎってほくそえんでしまいました。
遊園地的と言うと失礼でしょうが、荒川修作氏+マドリ
ン・ギンズ氏の“問われているプロセス/天命反転の橋”
の巨大な模型が飾ってあって、模型の橋の中を歩き難そ
うに渡っている人形の姿に、昔行った歩くのもままなら
ない養老天命反転地を思い出してしまいました(アート
作品としてならともかく、流石に公共の橋で渡り難いの
は建てていいよってことにはならない気はしますが)。
公共の施設と言えば、中之島の大阪市中央公会堂に行く
と地下に飾ってある安藤忠雄氏の中之島プロジェクトⅡ
アーバンエッグ公会堂のスケッチも模型とともに展示し
てありました。これもできていたら面白かったでしょう
ね。
面白いと言えば、建築家ではないですが、会田誠氏の都
庁案“東京都庁はこうだった方が良かったのでは?の図”
から絵をおこした山口晃氏の“都庁本案圖”と日本橋の絵
も飾ってありました。
都庁と言えば、磯崎新氏の新都庁舎コンペ案(負けた)
の模型も斬新で素敵でした。
コンペですったもんだと言えば、ザハ・ハディド氏の新
国立競技場コンペ案も模型や完成予想の画像の他、昔の
電話帳のような分厚い計画書案が20冊ほども並べてあっ
て、テレビで断片しか見てなかったんですが、現実とし
てかなり計画が進んでいたんだということが判って面白
かったです。(隈研吾氏の設計した建物は全般に好きで
すが、ザハ氏の設計した建物(できれば原案)も見たか
ったなと思います。まさかこんなに早く亡くなるとは思
ってなかったので・・)

他に菊竹清訓氏、黒川紀章氏、前川國男氏などなど建築
の専門家ではない私でも耳にするような著名な建築家約
40人の斬新な都市計画や建物の設計書、模型、映像など
で紹介してありました。
水上都市のように本当に夢のような奴はともかく、模型
を見ていたら建ってもおかしくないようなモノでもけっ
こう計画倒れに終わっているので、今、建っている建物
は有名無名も含めて、アンビルトの無数の案の上に建っ
ている建物なんだなと言うことが、改めて感じられる展
覧会でした。

地下の2階では、常設展の「コレクション 現代日本の美
意識」が行われていました。
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美術表現は作者の想いばかりではなく、時代背景や生活、
人生観、世界観、宗教観なども反映されるが、もう少し
俯瞰的に見ると国や地域でその土地ならではの特徴があ
り、今回は、戦後日本の現代美術を題材に日本独特の美
を探ろうという企画だそうです。

館内は、“文化の流儀と底流”、“人間と社会、深層への眼
差し”、“イメージとしての世界観”で大きく3つに分けて
90点あまりの作品が展示がしてありました。
イサム・ノグチ氏、中西夏之氏、工藤哲巳氏、青木野枝
さん、淀川テクニックさんの彫刻やオブジェ。風間サチ
コさん、伊庭靖子さん、小林孝亘さん、浜田知明さん、
池田龍雄さんの絵画や版画などが印象的でした。

昼ごはんは、中之島のダイビル本館にあるドイツカフェ
の店「ダルマイヤー」さんでフライッシュケーゼプレー
トをいただきました。
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大きなハムが美味しいランチプレートでした。

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長い長い物語も完結 [映画]

曇天模様でパッとしない一日だった今日は、「スター・
ウォーズ エピソード9/スカイウォーカーの夜明け」を
観に行ってきました。
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監督はJ・J・エイブラムス氏で、40年以上続いたスター
・ウォーズの最後の物語(エピソード)です。
エピソード7~9は、レイ(デイジー・リドリー氏)を
主人公とする3部作となっていて、今回の作品でレイの
出生の秘密が明かされるとともに、カイロ・レン(アダ
ム・ドライバー氏)との戦いの顛末、長い長い物語を暗
黒面で操っていたパルパティーンの再登場などなど終演
に向かって、旧三部作で活躍したレイア姫(キャリー・
フィッシャー氏)、ルーク・スカイウォーカー(マーク
・ハミル氏)、ハン・ソロ(ハリソン・フォード‎氏)、
ランド・カルリジアン(ビリー・ディー・ウィリアムズ
氏)まで勢ぞろいって感じの大サービスでした。
が、そうなってくると続三部作で新しく加わったフィン
(ジョン・ボイエガ氏)とポー(オスカー・アイザック
氏)の立ち位置が判らないまま終わっちゃったなって気
もします。
細かなことも少し気になったりはしましたが、最後は一
周回って第1作に戻った感じで惑星タトゥイーンでスカイ
ウォーカーを引き継いで〆と言うのもファン心をくすぐ
る演出だったと思います。
私的にも一応コンプリートって感じです。が、長かった
ですね。

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上野で博物館に初詣 [美術館]

今年の初出張は金曜日に会議で東京。夕方まで会議だった
のと週末ってことで、そのまま泊まって気になっていたミ
イラ展ほか、上野公園界隈で諸々展覧会を巡ってきました。

初日の東京ランチは、東京国際フォーラムにある「ラ・メ
ール・プラール」さんのスフレオムレツをいただきました。
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インパクトのある泡々の巨大なオムレツ!どうやて焼いて
いるのかわかりませんが、表面はしっかり焼けてて中は泡
立てた玉子、ほのかに塩気があり香ばしく美味しかったで
す(まさに泡を食べてる感じです・・・)。行ったことは
ないですがモンサンミッシェルの有名店だそうです。

そして、今年のアート鑑賞のスタートは、上野公園界隈で
のアート巡り。
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先ずは、国立国会図書館国際子ども図書館で開催している
「絵本に見るアートの100年 ダダからニューペインティン
グまで」。
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絵本を題材に20世紀のアートの潮流を振り返るような展示
がしてあり、先ずはダダからスタートし、シュルレアリス
ム、ロシアアバンギャルド、チェコアバンギャルド、バウ
ハウスとニューバウハウス、グラフィックデザイン、日本
のモダニズム、第二次世界大戦後の美術(ポップアート・
ニューペインティングなど)で活躍したアーティストの絵
本が展示してあり、古賀春江さん、堀文子さん、安西水丸
さん、赤瀬川原平さん、黒田征太郎さん、新宮晋さん、横
尾忠則さん、大竹伸朗さん、奈良美智さん、スズキコージ
さん、荒井良二さん、アンディ・ウォーホル氏、ダミアン
・ハースト氏、キース・へリング氏、ジャン=ミシェル・
バスキア氏、李禹煥氏などなど150点ほどの絵本が飾って
ありました(開いて読めたら最高ですが・・・眺めるだけ
です)。特別コーナーではアリス、赤ずきん、ピノキオ、
宮沢賢治の絵本も飾ってありました。

次は、東京藝術大学大学美術館陳列館の「第5回東京都特
別支援学校アートプロジェクト展」。
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都内の特別支援学校に在籍している生徒たちに芸術活動に
積極的に取り組んでもらうことと、才能をいち早く発見し
て伸ばす目的で生徒が制作した作品を展示し、一般の方々
にも広く障がいのある方々への理解を深めてもらおうとい
う企画だそうです。印象的な作品も有りましたし、面白い
取り組みだなと思いながら拝見させてもらいました。
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関西だと大阪府立江之子島文化芸術創造センターで障がい
ある方々のアートを観る機会があるんですが、けっこう
イイ作品がありますよ


同じく、東京藝術大学大学美術館の本館でやっていた「保
科豊巳退任記念展 萃点」。
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保科豊巳さんは東京藝術大学の先生で、今年退任されると
いうことでの展覧会だそうです。会場に入るとちょうど保
科さんが、関係者とおぼしき方々に作品の解説をしてらし
たので、無関係者ですが勝手に付いて回って制作の背景や
作品の見どころや苦労した点などをじっくり聞かせてもら
いました。
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火や和紙や木材などそれ自体で既に美しいモノの上に絵を
描くというのは、絵の具を塗って汚しているに過ぎないの
ではないかと言う話が面白かったですし、素材に寄り添っ
たようなシンプルな造形の作品が素晴らしかったです。

そして、東京国立博物館本館の新春の企画展「博物館に初
もうで 子・鼠・ねずみ」。
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十二支の子(鼠)をはじめ、大黒様とねずみ、浮世絵、鼠
色の着物、涅槃図の中の鼠など、ねずみ探しゲームの感じ
で楽しく拝見させてもらいました。
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同じく本館では「伝説の面打たち」と言う能面の企画展示
もやってました。
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日光作の三番叟(黒色尉)、伝赤鶴作の伝山姥の他、越智、
文蔵などの十作(南北朝から室町時代のすぐれた能面作家
10人)を中心に同時代の作品が23点展示してありました。
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じっくり間近で見る能面も素晴らしですね。

東京国立博物館の東洋館の方では「人、神、自然 ザ・アー
ル・サー二・コレクションの名品が語る古代世界」と言う
古代文明系の展示も行われていました(古代文明好きなん
ですよね)。
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紀元前2000年以上前のメソポタミア文明、古代エジプト
文明、古代ギリシア、ペルシャ文明、古代ローマ、ヘレニ
ズム文明、中国漢時代、マヤ文明、オルメカ文明などなど、
おおむね紀元前に作られた、人、神、動物などの造形物や
装飾品が飾ってあったんですが、金や石などで作った品の
写実的な造形美にはただただ驚かされました。アート表現
は4000年以上前からそんなに変わってないなって感じさ
えします。実はこちらにもミイラが飾てありました。

最後は、今回の本命、国立科学博物館の「ミイラ 永遠の命
を求めて」。
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先ずは思っているよりお客さんが多くてビックリしたんで
すが、南北アメリカ、古代エジプト、ヨーロッパ、オセア
ニア、日本からの43体のミイラをはじめ、副葬品、棺桶、
CTスキャンなどの科学的研究成果などなど、ミイラにまつ
わる色々な情報を楽しむことができました。ミイラと一言
に言っても古代エジプトのミイラに代表される人為的に作
成したミイラと、何かしらの条件がそろって図らずも自然
にミイラになってしまったモノがあるそうです。
日本からは意図的にミイラになった即身仏の弘智法印宥貞
や柿の種子(お菓子じゃないですよ!)を大量に摂取して
ミイラになった本草学者のミイラ、土葬でミイラになって
しまった江戸時代の兄弟のミイラが鎮座していました。
ミイラと聞いて先ず思い浮かべる古代エジプト系は、きれ
いに寝かせてあってシュッとした感じで、棺桶や巻いた包
帯に死者の書と呼ばれるヒエログリフがびっしりと描かれ
てました。
南米系のチャチャポヤのミイラは、カワイイ顔の刺繍をほ
どこした小ぶりの袋に折りたたんで収められていて、人っ
てこんなにコンパクトになるの?って印象でした。が、CT
スキャン画像では確かに人が入ってまし、袋から顔だけ出
した女性のミイラもあってインパクトありました。
若干気持ち悪さもありましたが、めちゃ面白かったです。

ミイラ展、想像以上に賑わってました。が、賑わっている
と言えば、東京国立博物館本館では「高御座と御帳台」の
特別公開をやっていて70分待ちの列ができていました!
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それに負けじと上野の森美術館の「ゴッホ展」の方も1時
間以上待つ長蛇の列が、それこそ巨大な蛇のように公園内
をのたくってました!

ミイラを観る前の腹ごしらえは(観た後だと食欲が無くな
りそうだったので・・)、上野の老舗のとんかつ屋「井泉
本店」さんでヒレかつ定食を頬張りました。
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箸でも切れるという柔らかなヒレかつめちゃ美味しかった
です。食べ終わってお店の外に出たらこちらにも列ができ
ててびっくりでした!笑

今年も元気にアートめぐりを楽しみたいと思います。

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初笑い狂言 [能・狂言]

お正月休みも今日までか!なんて思いながら、本日は大槻
能楽堂に「新春 天空狂言 2020(昼の部)」を観に行って
きました。
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昼の部の番組は、“末広がり”、“止動方角”、“梟”でした。

先ずは、茂山千之丞さんが登場し演目の解説。昨年秋に五
世茂山千作さんが亡くなり喪中のため“おめでとうございま
す”の挨拶も控えつつ、例年忙しいお正月が、今年は何もす
ることがなかったと言う話をしばし。
解説の方は、あらすじの紹介と合わせて、本編には出てき
ませんが、末広かりの扇子(本当に閉じた時に先が広がっ
ている扇子)、止動方角でお茶入れに見立てる葛桶、梟で
使う鈴懸(結袈裟)など、それぞれの演目で使う道具や衣
装などの解説も聞かせてもらいました。

そして、おめでたい番組“末広がり”。果報者は茂山千三郎
さん、太郎冠者は茂山千五郎さん、すっぱが網谷正美さん。
果報者から都に行って末広がりを買ってくるように言われ
た太郎冠者、末広がりを知らないまま買い物に行き、すっ
ぱにだまされて傘を買って帰り、果報者からこっぴどく怒
られるが、すっぱに教わった歌と踊りを踊ていると果報者
もつられて踊りだすという話。

次は、“止動方角”。主人が茂山七五三さんで太郎冠者は息
子の茂山宗彦さん、伯父は丸石やすしさんで馬が鈴木実さ
ん。茶比べと言うお茶のテイスティング会みたいなものに
参加するのにお茶も道具も何も持っていないな主人が、伯
父さんから良いお茶、お茶入れ、刀、馬を借りてくるよう
に太郎冠者に命令する。何も持てないなら茶比べなんかに
行くなよと思いながら渋々伯父さんのところに行って一式
借りてくるが、借りた馬は咳をすると暴れるという癖があ
る。馬に乗って偉そうにしている主人をこらしめてやろう
と、太郎冠者が馬の後ろで咳をすると馬が暴れて主人は落
馬。この後、再度、馬が暴れて落馬した主人は馬に乗るの
を嫌がり、太郎冠者が馬に乗って茶比べに向かうことにな
ったが・・と言う話。話も面白いんですが、馬がシュール
です!

最後は、“梟”。法印が茂山あきらさん、弟が茂山千之丞さ
ん、兄が茂山逸平さん。弟が法印のところを訪れ病気の兄
のために祈祷をお願いする。が、祈祷がはじまると兄が奇
声を発し変なしぐさを始める。兄は梟の巣にいたずらをし
梟憑きになっていると言うことで祈祷を続けるが、梟憑き
が弟に伝染し、あげくに・・と言う話。

初笑いって感じで楽しい時間を過ごせました。面白かった
です。

昨年から改装をしている大槻能楽堂。舞台はそのままです
が、外観やロビー、客席とトイレがめちゃ綺麗になってま
した。
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座り心地の良い椅子に変わり長丁場のお能でもお尻が痛く
ならずに見れそうな気がするので、今度はお能を観に行こ
うと思います。今まで以上に寝るかもですが・・。。。。

観劇前の昼ごはんは、空堀商店街にある「大衆食堂 スタン
ド そのだ」さんの中華そばをいただきました。
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昭和の雰囲気を醸し出すスタイルの店で、いつも行列がで
きていてなかなか入れない店です。が、今日は珍しく空い
てました。
中華そばの方、焼豚がインパクトありますが、醤油味のシ
ンプルで美味しいラーメンでした。ほかに居酒屋メニュー
も豊富にありました。

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