光と抽象 [美術館]
真夏のような暑さの中、ここのところ瀬戸内に浸っていたので、
今日は大阪で気になっていた展覧会とギャラリーをめぐってき
ました。
国立国際美術館で本日から始まった「抽象世界 Abstractio:As
pects of Contemporary Art」を拝見。
個人的な抽象画のイメージは、アメリカの抽象表現主義など20
世紀初頭に台頭した絵画表現って感じと、日本では戦後関西を
中心に活躍した“具体”が頭に浮かんできます（マーク・ロスコ
が好きなので、そう思うだけかもしれませんが・・）。特に関
西に住んでいると“具体”の方々の作品を目にすることも多く、
なんとなく高度経済成長と連動したエネルギッシュな作品と言
う印象です。が、今回の国立国際の展示は、21世紀の抽象画
と言う切口で、1980年以降、特に21世紀になって再び脚光を
浴び出した抽象画と言うものでした。
会場（地下3階）には、欧米を中心に13名の作家さんの作品が
展示してあり、エネルギーや自己表現の塊って感じではなく、
ミニマルやモダンな雰囲気も醸し出す、なんと言うか静かな感
じの作品が多く、ダーン・ファン・ゴールデン氏の壁紙の様な
作品が壁画になっていたり、ウーゴ・ロンディノーネ氏の分厚
い布に分厚く塗られた絵具で整然と並んだレンガの壁を描いた
絵、クリストファー・ウール氏の文字などなど、けっこう面白
かったです。
地下2階では、「ジャコメッティとⅠ」と銘打ってコレクション
展示が行なわれていました。
ジャコメッティと謳ってありましたが、ジャコメッティに関して
はヤナイハラ氏を描いたメモ書きみたいなドローイングと少しだ
け彫刻が置いてあるくらいで、どちらかと言うと下の階の抽象と
連動した選定になっていたような気がします。
セザンヌ、ピカソ、カンディンスキー、バスキン、フォートリエ、
藤田嗣治、具体の方々の作品などが並んでいる他、ジャコメッテ
ィ展ってことで、彫刻作品としてオシップ・ザッキン、ジャコモ
・マンズー、舟越保武氏、佐藤忠良氏、荒川修作氏の作品も展示
してありました。
地下の3階と2階を合せて、抽象画とその周辺って感じで、けっこ
う楽しめました。
そして、抽象画を見た流れで、肥後橋にあるギャラリー“Yoshimi
Arts”さんでやっている館勝生さんの個展「館勝生 1997-2006」
を覗いてみました。
解説曰く、虫の形を再構成した絵だそうですが、具体的に虫と言
うより攻撃的に盛り上がった絵具の塊や淡く広い余白など抽象的
な雰囲気があって面白かったです。
こちらは、現代アートですが、西天満にあるギャラリー“YOD Ga
llery”で開催中の長沢優希さんの個展「クオリア」を拝見。
枕などに入っている小さな白いクッションビーズを無数につなぎ
合わせた網のような、有機体のような作品が天井に広がるインス
タレーションで、壁に映る影も美しく、部屋全体が幻想的な雰囲
気に包まれていいました。なんだか自分が極小になって高分子を
世界を眺めているような気分（理系ならではの発想でしょうが）。
ちょうど作家さんがいらして、作品の説明や過去の作品の話もし
てくれました。が、ストローやレジ袋や新聞など身近な素材を、
とにかく気の遠くなるような地道な作業で作品にしてらして、ほ
とほと感心しました。私にはあんな根気無いですね。途中でイィ
ィィ～！ってなりそうです。。
そして、谷六にあるギャラリー“+1 art”さんで開催している池田
啓子さんの個展「light crossing 光差」を覗いてみました。
こちらは光をテーマにしたインスタレーションで、天窓などから
入ってくる光を細いアクリルの三角柱の棒でとらえて、普段、光
の中ではほとんど意識していない光を意識させる作品でした（今
回は、ライトは外して天然光のみでの展示にしてあるそうで、時
間や気象の影響で様々な表情を見せるそうです）。光ってなんだ
か一定の方向から降り注いでいるようなイメージでしたが、反射
したり干渉したり、鑑賞者の立ち位置の影響も受けて変化する様
子が見られ、光に包まれた空間を楽しませてもらった感じです。
ギャラリーの方曰く、規則性が有るような無いような配置の棒は、
素数から選んだ配置になっているそうで、棒の間隔で楽器を弾く
ワークショップを開催したらけっこう面白い音になったそうです。
アートめぐりの昼ごはんは、空堀商店街にある洋食屋「洋食の店
もなみ」さんでハンバーグと海老フライの定食をいただきました。
美味しくってでかいハンバーグでお腹いっぱいになり、大満足の
ランチでした。
今日は大阪で気になっていた展覧会とギャラリーをめぐってき
ました。
国立国際美術館で本日から始まった「抽象世界 Abstractio:As
pects of Contemporary Art」を拝見。
個人的な抽象画のイメージは、アメリカの抽象表現主義など20
世紀初頭に台頭した絵画表現って感じと、日本では戦後関西を
中心に活躍した“具体”が頭に浮かんできます（マーク・ロスコ
が好きなので、そう思うだけかもしれませんが・・）。特に関
西に住んでいると“具体”の方々の作品を目にすることも多く、
なんとなく高度経済成長と連動したエネルギッシュな作品と言
う印象です。が、今回の国立国際の展示は、21世紀の抽象画
と言う切口で、1980年以降、特に21世紀になって再び脚光を
浴び出した抽象画と言うものでした。
会場（地下3階）には、欧米を中心に13名の作家さんの作品が
展示してあり、エネルギーや自己表現の塊って感じではなく、
ミニマルやモダンな雰囲気も醸し出す、なんと言うか静かな感
じの作品が多く、ダーン・ファン・ゴールデン氏の壁紙の様な
作品が壁画になっていたり、ウーゴ・ロンディノーネ氏の分厚
い布に分厚く塗られた絵具で整然と並んだレンガの壁を描いた
絵、クリストファー・ウール氏の文字などなど、けっこう面白
かったです。
地下2階では、「ジャコメッティとⅠ」と銘打ってコレクション
展示が行なわれていました。
ジャコメッティと謳ってありましたが、ジャコメッティに関して
はヤナイハラ氏を描いたメモ書きみたいなドローイングと少しだ
け彫刻が置いてあるくらいで、どちらかと言うと下の階の抽象と
連動した選定になっていたような気がします。
セザンヌ、ピカソ、カンディンスキー、バスキン、フォートリエ、
藤田嗣治、具体の方々の作品などが並んでいる他、ジャコメッテ
ィ展ってことで、彫刻作品としてオシップ・ザッキン、ジャコモ
・マンズー、舟越保武氏、佐藤忠良氏、荒川修作氏の作品も展示
してありました。
地下の3階と2階を合せて、抽象画とその周辺って感じで、けっこ
う楽しめました。
そして、抽象画を見た流れで、肥後橋にあるギャラリー“Yoshimi
Arts”さんでやっている館勝生さんの個展「館勝生 1997-2006」
を覗いてみました。
解説曰く、虫の形を再構成した絵だそうですが、具体的に虫と言
うより攻撃的に盛り上がった絵具の塊や淡く広い余白など抽象的
な雰囲気があって面白かったです。
こちらは、現代アートですが、西天満にあるギャラリー“YOD Ga
llery”で開催中の長沢優希さんの個展「クオリア」を拝見。
枕などに入っている小さな白いクッションビーズを無数につなぎ
合わせた網のような、有機体のような作品が天井に広がるインス
タレーションで、壁に映る影も美しく、部屋全体が幻想的な雰囲
気に包まれていいました。なんだか自分が極小になって高分子を
世界を眺めているような気分（理系ならではの発想でしょうが）。
ちょうど作家さんがいらして、作品の説明や過去の作品の話もし
てくれました。が、ストローやレジ袋や新聞など身近な素材を、
とにかく気の遠くなるような地道な作業で作品にしてらして、ほ
とほと感心しました。私にはあんな根気無いですね。途中でイィ
ィィ～！ってなりそうです。。
そして、谷六にあるギャラリー“+1 art”さんで開催している池田
啓子さんの個展「light crossing 光差」を覗いてみました。
こちらは光をテーマにしたインスタレーションで、天窓などから
入ってくる光を細いアクリルの三角柱の棒でとらえて、普段、光
の中ではほとんど意識していない光を意識させる作品でした（今
回は、ライトは外して天然光のみでの展示にしてあるそうで、時
間や気象の影響で様々な表情を見せるそうです）。光ってなんだ
か一定の方向から降り注いでいるようなイメージでしたが、反射
したり干渉したり、鑑賞者の立ち位置の影響も受けて変化する様
子が見られ、光に包まれた空間を楽しませてもらった感じです。
ギャラリーの方曰く、規則性が有るような無いような配置の棒は、
素数から選んだ配置になっているそうで、棒の間隔で楽器を弾く
ワークショップを開催したらけっこう面白い音になったそうです。
アートめぐりの昼ごはんは、空堀商店街にある洋食屋「洋食の店
もなみ」さんでハンバーグと海老フライの定食をいただきました。
美味しくってでかいハンバーグでお腹いっぱいになり、大満足の
ランチでした。
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