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天王寺でお参りと浮世絵 [美術館]

とりあえず、今日も暑かったですね~!と言う書き出しに
なってしまうお盆の本日は、四天王寺への参拝と合せ(夏
は帰省をしないので、遠くからですが、今年あちらに逝っ
た叔父とご先祖様を思いながらお参りをさせてもらいまし
た)、大阪市立美術館で開催している「メアリー・エイン
ズワース 浮世絵コレクション 初期浮世絵から北斎・広重
まで」を観に行ってきました。
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メアリー・エインズワース氏は浮世絵収集家のアメリカ人
女性で、オハイオ州にあるオーバリン大学のアレン・メモ
リアル美術館に寄贈した浮世絵コレクション1500点の中
から今回200点の作品が、お盆ってこともあって里帰りし
ています。
解説曰く、メアリー・エインズワース氏のコレクションは、
菱川師宣や奥村政信など初期の墨摺絵と呼ばれていた頃の
浮世絵が充実していることが特長で、それ以外に歌川広重
が大好きだったらしく、かなりの数の作品を集めていたそ
うです。

会場に入ると、先ずは菱川師宣や奥村政信など初期の浮世
絵が飾られており黒い線や若干彩色されたシンプルで素朴
な感じの作品が並んでいました。挿絵的な雰囲気から徐々
に一枚の作品と言う感じに変わっていくプロセスを楽しむ
ことができます。
次は、印刷として色がつく始め、浮世絵と言う形が確立し
ていた頃の鳥居清長や鈴木春信、勝川春章などの作品。清
楚な雰囲気の女性の絵が多く、けっこうこのあたりの浮世
絵も好きです。
女性の絵といえば美人画の歌川豊国や喜多川歌麿も飾って
あったんですが、圧巻は歌麿の大判錦絵7枚組み“見立唐人
行列”。40名近い美人が並んでいて見応えありました。
歌川広重ばかりではなく葛飾北斎もコーナーができていて、
“冨嶽三十六景”から状態の良い“凱風快晴”や“山下白雨”な
ど10枚ほどの絵の他に、縦長の構図が印象的な“詩哥写真
鏡”は、在原業平、安倍仲麿、清少納言、伯楽天などを題材
にした絵。そして、綱渡りの様な“飛越の堺つりはし”など
けっこう好きなシリーズの“諸国名橋奇覧”もあって面白か
ったです。
充実していた歌川広重のコーナーでは、“東海道五拾三次”
から3種の“日本橋”、雪の静けさを感じる“蒲原夜之雪”や
“亀山雪晴”、旅人の声が聞こえてきそうな“御油旅人留女”
や“庄野白雨”など14点。画面を占領する巨木が印象的な
“浪花名所図安立町難波屋のまつ”や“近江八景唐崎夜雨”。
これ以外に、ゴッホが模写したので有名な名所江戸百景
の“亀戸梅屋舗”や花火の後先で水面の明るさが変わる2種
の“両国花火”などなど50点あまりの作品が並んでいまし
た。
個人的には風景画のイメージは無かったんですが、歌川国
芳や渓斎英泉の風景画もありました。

2階のコレクション展では、葛飾北斎の肉筆画“潮干狩図”
や良寛さんの書なども楽しむことができます。

浮世絵を楽しんだ後、お盆(盂蘭盆会)ってことで、美術
館横の一心寺さんに参拝。
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在牟堂と言う休憩所では、「一心寺 寺宝虫干し展 厭離穢
土・欣求浄土 地獄と極楽の仏画展」が行なわれていたの
でちょっと覗いてみました。 
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お盆を感じる“六道絵図”や“唐絵地蔵十王図”。四分の一と
小さいですが極彩色で美しい“當麻曼荼羅”の写し、法然上
人が日の丸に南無阿弥陀の文字を書いたという平清盛の旗
など一心寺お宝が展示してありました。入場料300円なん
ですが、300円以上しそうなカラーの解説書がもらえて、
警備の女性が宗教的な側面からめちゃ詳しく解説してくれ
ます。ありがとうございました。

参拝の流れで、盂蘭盆会の万灯供養をやっている四天王寺
にもお参りさせてもらいました。
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聖徳太子のご本地仏である救世観音が祀られる金堂と五重
塔が並ぶ中央伽藍。
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そして、薬師如来と四天王が祀られる六時礼讃堂をめぐり
ました。
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北の引導鐘と呼ばれる黄鐘楼からは極楽までも響くといわ
れる鐘の音が響いていました。
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帰りに、四天王寺門前にある和菓子屋「総本家 釣鐘屋」
さんの釣鐘まんじゅうを購入。素朴な風味で美味しい!
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