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真夏の中之島でフィンランド [美術館]

大阪も台風の影響でときより強い風が吹いて、非常に蒸し
暑い一日でしたが、北欧フィンランドの陶器でも観て涼し
い気分になろうと思い、大阪市立東洋陶磁美術館で開催し
ている、日本フィンランド外交関係樹立100周年記念の特
別展「フィンランド陶芸 芸術家たちのユートピア―コレ
クション・カッコネン」を観に行ってきました。
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フィンランドの焼物はマリメッコのイメージが強く、シン
プルな形でおしゃれなペイントがしてあるって印象くらい
しかなかったんですが、今回、アルフレッド・ウィリアム
・フィンチ氏からはじまる近代フィンランド陶芸の変遷を
追う形で約130点ほどの作品を拝見させてもらって、多様
性のある豊かな世界を垣間見た感じです。
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アルフレッド・ウィリアム・フィンチ氏に師事したミハエ
ル・シルキン氏、ビルゲル・カイピアイネン氏、ルート・
ブリュック氏の活躍がフィンランド陶芸のはじまりだそう
です。
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これ以外にも、アイリス工房やアラビア製陶所などの作品
が多数展示してありました。
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どれも個性的で面白かったです。

そして、同時開催の特別展として「マリメッコ・スピリッ
ツ フィンランド・ミーツ・ジャパン」と言う展示も行わ
れていてと言うか、どちらかと言うとこちらが目的だった
りしたんですが・・。
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今回の目玉は、マリメッコの茶室。館長の出川哲朗さん
(同姓同名ですが別人です)が、フィンランドの人と茶
室に入ったら、上座や下座の無い丸に近い茶室かなと妄
想し、スケッチを描いたところからはじまった企画だそ
うです。それに茶室建築家の飯島照仁氏が協力して八角
形の原案を作成。
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マリメッコの方のデザイナー担当はサミ・ルオッツァラ
イネン氏で、原案を元にマリメッコ案を提示。
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マリメッコ案は、原案よりけっこうシックな雰囲気だっ
たみたいです。それに対して館長はウニッコをどうして
も使いたいという希望を出したそうです。が、マリメッ
コの方は原案の赤のウニッコは強過ぎると否定的で、最
終的には水屋は黒地に薄紫のウニッコになったそうです。
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めちゃおしゃれでインパクトのある茶室でした。
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もちろん茶室以外に定番のテキスタイルも展示してあり
ました。こちらも今回の展覧会を受けて、現在マリメッ
コで活躍する3名のデザイナー(パーヴォ・ハロネン氏、
マリヤ・ロウエカリ氏、アイノ=マイヤ・メッツォラ氏)
が、“JAPAN”をテーマに新作を作成したそうです。
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素晴らしい!

フィンランドの後は、生暖かい強風にあおられながら中
之島を歩いて、堂島リバーフォーラムへ。
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今回で5回目になる堂島リバービエンナーレ「堂島リバー
ビエンナーレ2019 シネマの芸術学-東方に導かれて- 」
を拝見。
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キュレーションに飯田高誉氏迎え、“ジャン=リュック・
ゴダール『イメージの本』に誘われて”と言う副題の通り、
20世紀の記憶のアーカイブ的なジャン=リュック・ゴダー
ル監督の最新映画『イメージの本』を題材に6組のアーテ
ィストの作品が展示してありました。

会場に入ると、ポートレートと言うか巨大な証明写真で
お馴染のトーマス・ルフ氏が集めた1980年代の新聞写真
のスクラップが並んでいました。
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そこを抜けると、今回の目玉、ジャン=リュック・ゴダー
ル監督の映画“イメージの本”が一日2回上映されるスペー
スが設えてありました。
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その奥には、空音央氏とアルバート・トーレン氏の映像
作品と写真と額縁。
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映像や写真が多い中で、佐藤允氏の絵画はある意味異彩
を放ってました。
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ダレン・アーモンド氏の作品は、昔のモノクロフィルム
の記録映像の様な風情。
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大好きなフィオナ・タン氏の映像作品、今回は、イメー
ジと記録をテーマにした“影の王国”と言う作品が上映さ
れてました。面白かったです。
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それと東京の家族の写真を集めた“人々の声、東京”と言
う写真のインスタレーションも良かったです。
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今回のもうひとつの目玉、ゲルハルト・リヒター氏の“ア
トラス”から809点がずらりと並び、愛媛の豊島(とよし
ま)にある“14枚のガラス/豊島”と同種のガラス作品“エ
イト・グラス・パネル”が飾ってありました。
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“アトラス”は圧巻でした。
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雲行きも怪しくなってきたので、そそくさと家路につき
ました。

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